若者の次は…超豪華キャストで『阿修羅のごとく』を制作したNetflixの「次の狙い」とは
あの昭和の名作ドラマがネトフリで
’24年の夏から秋にかけて立て続けに配信された『地面師たち』、『極悪女王』がいずれも大ブームを巻き起こした動画配信サービス『Netflix(ネトフリ)』が、是枝裕和監督(62)が手がける新作シリーズ『阿修羅のごとく』を’25年1月9日から独占配信することを発表した。 【いずれアヤメかカキツバタ】すごい…トップ女優4人そろい踏みの『阿修羅のごとく』 『阿修羅のごとく』は1979年~1980年にNHKで放送された、向田邦子さんによる名作ホームドラマのリメイク作品となる。NHK版では主要キャストとなる四姉妹役の長女役を故・加藤治子さん、次女役を故・八千草薫さん、三女役をいしだあゆみ(76)、四女役を風吹ジュン(72)が演じていた。今回新たに制作されるネトフリ版では四姉妹役を長女・宮沢りえ(51)、次女・尾野真千子(43)、三女・蒼井優(39)、四女・広瀬すず(26)という超豪華キャスト陣が演じることが発表された。 同作品はNHKのドラマ版の後の’03年には故・森田芳光監督がメガホンを取った劇場版も公開されている。劇場版のキャストは長女役を大竹しのぶ(67)、次女役を黒木瞳(64)、三女役を深津絵里(51)、四女役を深田恭子(42)が演じた。 「これまで名優ばかりが演じている四姉妹の役ですが、資金力が潤沢なネトフリだけあって、いずれもテレビ・映画で主演級のキャストばかりそろえました。4人トータルの出演料はかなりの額になると思われます。映画であれば何とか実現した企画かもしれませんが、NHK以外の民放キー局は予算的に厳しかったでしょう。 4人のうち、宮沢さんは元『V6』の森田剛(45)と再婚、蒼井さんは『南海キャンディーズ』の山里亮太(47)さんと結婚して子供もおり、近年では作品を厳選して出演しています。とはいえ、今や日本映画界の名匠となった是枝監督作品で、ギャラが高額なネトフリ作品という条件が揃ったことも、2人の出演を後押ししたのではないでしょうか」(スポーツ紙放送担当記者) ◆最近のラインナップに透けて見える「野望」 これまで、ネトフリのオリジナル作品として配信されて話題になった主な作品といえば、伝説のセクシービデオ監督・村西とおる氏の壮絶な編成を描いた『全裸監督』シリーズ(’19年、’21年)、主人公のゲーマーたちがリアルデスゲームに挑む『今際の国のアリス』シリーズ(’20年、’22年)、大相撲の裏側を描いた『サンクチュアリ-聖域-』(’23年)、現代に生きる忍者たちの生き様を描いた『忍びの家』(’24年)など。いずれも刺激的な若い世代向けの作品ばかりとなっていた。 それに比べ、実在の詐欺事件を元に描かれた『地面師たち』や、’80年代の女子プロレスブームの裏側を描いた『極悪女王』は中高年もハマる内容の作品だったといえよう。今後のラインナップとしては、すでに1975年公開の故・高倉健さん主演のパニックムービーをリブートした『新幹線大爆破』を草なぎ剛(50)主演の映画として制作、’25年に配信することが発表されている。今回発表された『阿修羅のごとく』同様にこれまでとくらべると、かなり〝シブい〟ラインナップが続く印象だが、そこにはネトフリの今後の明確な戦略が打ち出されているという。 「現状、ネトフリでは日本のオリジナル作品で中高年以上が見るようなコンテンツが少ない。今後は新規加入者獲得のために、さらに中高年層もターゲットにすることとなり、『阿修羅のごとく』の制作・配信を決定したようです。今後は通常のテレビや映画ではブッキングが難しいような大物が顔を揃える、NHKの大河や朝ドラ並みのキャストが出演する作品が続々と制作されることになるのではないでしょうか」(映画業界関係者) テレビはすでに「中高年のメディア」と言われて久しい状況だが、ネトフリはその〝聖域〟にもさらに浸食しようとしているのだ。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://x.com/FRIDAY_twit
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