校舎設計や学習環境など今後議論 多気地区の統合小 三重・多気町
第1回準備委を開催 4部門の準備部会を設置へ
2031(令和13)年度に開校を目指す多気地区の4小学校(津田、相可、佐奈、外城田)の統合小学校の事業を進めるため、三重県多気郡多気町教育委員会は29日午後6時半から、相可のBANKYO文化会館(町民文化会館)で、「多気地域小学校統合準備委員会」を開催し、委員長に野呂一彦・町教委委員が選任された。今後は準備部会を設置し、校舎設計や学習環境の整備などの議論を進めていく。7月に、基本構想案を元に各学校別の地元説明会を行う予定であることも報告され、承認された。 準備委員会は、野呂委員長の他に▶各自治会の区長代表▶町内各小学校の校長▶各小学校の保護者代表▶コミュニティ・スクールの代表▶未就学児の保護者▶アドバイザー――など計29人で構成される。アドバイザーは、近藤早映・三重大学大学院工学研究科建築学専攻准教授(都市計画・建築学)と、市田敏之・皇學館大学教育学部教育学科准教授(教育行政学)が務める。 準備部会は▶建設検討部会=校舎設計など▶運営検討部会=学習環境整備や不安解消など▶地域検討部会=通学手段や校舎跡地利用など▶総務部会=校歌や学校名決定──の4部門に分かれ、建設、運営、地域の各部会は今年度に5、6回開く予定で、総務部会も必要に応じて随時開催する。 この日の第1回準備委員会では、町教委からこれまでの経緯の説明があり、質疑応答も行われた。 統合小学校は、相可の天啓公園東側の丘陵地に建設を予定している。また町教委からは、津田小などで複式学級が発生する28(同10)年度に、相可小以外の3校を先行統合することを視野に入れていることも説明があり、今年度中に先行統合の是非を判断したいとの意向も示された。 委員からは「統合決定で話を進めていくのか」「PFI(民間事業力導入)方式で、民間が学校運営に携わるのは大丈夫なのか」などの意見が寄せられた。 町教委の担当者は「統合は町として進めていく。PFI方式に関しても、選択肢の中に入れて判断していくので、建築設計は民間で、運営はこれまで通り町がやるということもあり得る」と話した。