仙台に大敗の川崎ブレイブサンダース、注目ルーキー米須玲音が語るリベンジへの決意「自分が入った時に流れを作らないといけない」
「明日はしっかりと勝負していきたいと思います」
前回12月29日に行われた茨城ロボッツ戦、米須は22分26秒出場で3得点も10アシストと大暴れだった。だが、この活躍によって皮肉にも仙台は準備が容易になった。落合嘉郎ヘッドコーチは、「僕らにとって茨城戦の試合が良い教材となりました。周りの選手を生かす米須選手の一番良いところが出た試合を見ることができたのは良かったです」と明かす。 仙台の厳しいマークの中、米須は4アシスト以外にも何本か味方にオープンシュートを打たせるパスを供給しており、あと2本、3本とアシストが増えてもおかしくなかった。だが、本人は「最後のほうは点差が離れていて、相手もそこまでタフに守っていなかったので空いていたところはあると思います」と語り、リベンジでの意欲を続ける。 「やっぱり前半、ディフェンスの圧がかかっている中でも、オープンでシュートを打たせるプレーを増やしていかないといけないです。明日はしっかりと勝負していきたいと思います」 今日で米須は今シーズン3試合目の出場だが、この起用法を見ると早くもローテーションの一員になったと言える。チームに合流してからまだ日が浅く、これから試合、練習を重ねることで周囲とのコンビネーションが大きく向上し、ピンポイントパスによるアシスト量産に期待が高まる。 だが、本人は現状についてしっかりと足元を見つめている。大学時代と大きく違う相手のサイズ、リーチの長さについて、「パスを出せている部分は多くて、今のところは壁を感じていないです」と語ると同時に、「ただ、これから先に試練を味わうことになると思います。そこはしっかり経験を積んで、慣れていければと思います」と話し、相手の対策が進むことで困難に直面する心構えはできている。 また、自身の持ち味であるパスをより生かすためにも、オープンシュートを決め切る大切さをしっかり理解している。「スカウティングされる中で、(相手は外から)自分に打たせて良い守り方をすると思っています。今日は2本プルアップを打って外してしまいましたが、そこで決めていけば相手は守りづらくなっていきます。個人的にシュートを狙う意識は徐々に高くなっていると思います」 米須本人にとって、この大敗は反省しかない不本意な内容だった。だが、ガード陣で彼が最もチャンスを生み出していたのは間違いない。川崎2025年最初の勝利へ向け、米須は即戦力ルーキーとして早くも大きな期待を寄せられている。
鈴木栄一