木下稜介 「完走目標」から「奇跡」1差2位 左股関節痛でもパットさえた65
◇男子ゴルフツアー三井住友VISA太平洋マスターズ第1日(2024年11月7日 静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70) ツアー3勝の木下稜介(33=ハートランド)が65で回り、首位と1打差の2位につけた。左股関節痛を抱えながら5バーディー、ボギーなしの好プレーを見せた。ツアー未勝利の平本世中(せじゅん、25=フリー)が6バーディー、ボギーなしの64をマークし単独首位に立った。 ホールアウトした木下稜は「何とか回り切れた」と声を絞り出した。4日にストレッチを行った際、左の股関節を痛めた。6日のプロアマ戦は途中離脱。痛み止めを服用して臨んだ初日は歩くのもつらい状態でドライバーショットが乱れたもののパットがさえた。出だしの10番で5メートルを沈めるなど5バーディー。「完走を目標にしていたけど、上がってみれば5つも伸ばせた。奇跡みたいなラウンドだった」と苦笑いした。 今大会後の賞金ランク1位には米ツアー最終予選会の出場権が付与される。同3位の木下稜は優勝すれば同1位の平田を逆転する可能性があるだけに、痛みがあっても簡単に休むわけにはいかない。 「つらかったけど、なぜか良いプレーができたので、明日も痛みと付き合いながら頑張りたい」。手負いの体で今季2勝目を狙う。 ▼1位・平本世中 リズムも良くボギーも打たないで回れた。コースは難しかったけど、自分のやりたいことが全てできた。(ツアー自己最少64で回り初の首位発進) ▼2位・堀川未来夢 プロになってからグリーンは一番速いけど、速さは気にならない。大学時代から何十回もラウンドもしているので有利だと思う。(高速グリーンを攻略し首位と1打差) ▼4位・石川遼 最近の中では非常に良かったラウンドだと思う。風が難しい中で1ボギーに抑えられたのは大きい。(大会単独最多4回目の優勝が狙える好位置)