関西の百貨店全4社が増益…近鉄以外の3社は過去最高
関西に店舗を構える百貨店大手4社の2024年度中間連結決算が6日、出そろった。訪日客や国内の富裕層向けが好調で、全社の最終利益が増益となり、近鉄百貨店を除く3社は過去最高だった。 近鉄百貨店を除く3社は増収だった。エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは、免税品売り上げが前年同期より400億円増加したほか、宝飾や時計などの高額商品と衣料品も好調だった。6日の記者会見で荒木直也社長は「インバウンド(訪日客)はまだ緩やかに伸びていくと思っている」との見方を示した。
J・フロントリテイリングは、大丸京都店と松坂屋名古屋店の好調が目立った。高島屋は、円安傾向で海外事業の業績が押し上げられた。 近鉄百貨店は21年度に会計基準を変更後、中間期として初の減収となった。内装事業で、前年の大口受注の反動減があった影響が大きかった。利幅の大きい美術工芸品などを取り扱う外商の売り上げが6・4%増えたことに加え、ほとんどの店舗で売り場を改装して低コスト運営に転換した効果も表れ、最終利益は大きく伸びた。