日ペルー首脳会談 重要鉱物供給網強化で協力 行動計画を初採択
【リマ=小沢慶太】石破茂首相は17日(日本時間18日)、訪問先の南米ペルーの首都リマで同国のボルアルテ大統領と会談した。両首脳は会談後、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化に向けた協力などを盛り込んだ共同声明を発表した。「政治・外交」「経済」「防衛」など5分野での協力に向けた2033年までの10年間の行動計画も初めて採択した。 【写真】首脳会談後の共同記者発表で、ペルーのボルアルテ大統領と握手する石破首相 首相は会談後の共同記者発表で「国際秩序の維持・強化、エネルギー分野の協力拡大に向けた連携など具体的な協力を進めていく」と強調した。 行動計画は、首脳や閣僚級の対話促進や外務次官級協議の隔年開催、鉱業・エネルギー分野の投資に関する年次会合、防衛当局間の情報交換を盛り込んだ。 ペルーは世界有数の鉱物資源国で、銀や銅、亜鉛を産出する。首相は鉱物の安定確保に向け、経済安全保障面での連携強化を図る。インフラ整備などをてこに影響力を増す中国に対抗する狙いがある。 首相は会談後、政府専用機でペルーを出発し、20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されるブラジル・リオデジャネイロに移動した。