CO2をプラスチック原料に変える細菌、循環型社会実現の切り札に期待…「もったいない」世界に訴え
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背景には、国連が30年までの達成を目指すSDGs(持続可能な開発目標)がある。大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。その理念はSDGsと一致する。18年に誘致を勝ち取れたのも、この点が国際社会に高く評価されたことが大きい。
だが、SDGsの実現は極めて難しい。国際研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」の試算では、17の目標の下にある169のターゲットのうち、達成できそうなのは16%にすぎない。
万博はどのような貢献ができるのか。国連大使を務めた大阪大の星野俊也名誉教授(65)は「『もったいない』の精神が根付く日本は環境問題の解決を先導する技術やポテンシャル(潜在力)がある。世界中の人が集う万博をSDGs達成への協力を強化する機会とすべきだ」と指摘する。
(大阪経済部 都築建、佐藤一輝)