試合開催の度に各クラブが赤字に、WEリーグ改革のとき 北川信行の女子サッカー通信
「なでしこジャパン」は今夏、パリ五輪に挑む。好結果を残し、それがWEリーグにも好影響を及ぼす形になれば、それにこしたことはないだろう。しかし、逆の可能性もある。
そうなったときの責任を、ピッチで奮闘する選手に負わせるべきではない。選手が輝くリーグにするため、運営側がしっかりと現実を見据え、改善すべきことを改善しなければならないのではないか。
女子サッカー人気が高まっている欧米だが、よくよく観察すると、すべてのクラブがきらびやかな世界で、この世の春を謳歌しているわけではない。トップリーグでも、観客席がほとんどない小規模の会場で公式戦を戦っている地方のクラブもある。
日本のWEリーグも、加盟各クラブも、まずは身の丈に合った経営を行い、将来に向かって夢のある環境を地道に築いていくことが求められている。(サンケイスポーツ編集委員)