自作スーツを着こなす「怪獣8号」コスプレイヤー「関節や骨格の位置を調べてさらなる改善を目指す」<ニコニコ超会議>
漫画やアニメ、ゲームといったコンテンツと並び、いまや日本が誇る文化として海外でも広く親しまれているコスプレ。4月27、28日には、ニコニコ動画の世界観をリアルに再現した大型イベント「ニコニコ超会議2024」が千葉・幕張メッセにて開催。2023年を上回る12万5362人が来場し、会場は大盛り上がりとなった。WEBザテレビジョンでは、見どころ満載だった同イベントの中から、屋内外のコスプレエリアを彩ったコスプレイヤーたちにクローズアップ。撮影とともにインタビューも実施し、それぞれの「コスプレに対するこだわり」などを話してもらった。 【写真】「怪獣8号」亜白ミナのコスプレを披露した美南ナミさん ■「ニコニコ超会議2024」を彩ったコスプレイヤーたちのこだわりとは? ■「怪獣8号」怪獣8号(日比野カフカ)/不良Pさん 全体的にマッシブなプロポーションを表現するために試行錯誤をくり返しました。そもそも人間のコスプレではないので、スタイルをそのまま人間に置き換えると関節や骨格に無理が生じます。そこをうまく再現できるよう、ところどころにアレンジを加えつつ、こちらの形に仕上げました。まだまだ頭部などに課題が残っていますが、これからもブラッシュアップして完成度を高めていきたいと思っています。 ■「怪獣8号」亜白ミナ/美南ナミさん 造形ありの衣装制作に久しぶりに挑戦しました。どうしても「ニコ超」に間に合わせたくて、突貫工事で作業を進めて。何とかイベント当日の朝3時に完成させました(笑)。それと、今回コスプレをした亜白ミナは、立ち姿のシルエットも印象的なキャラクターなので、気合いの地毛黒染めにポイントウイッグを付け足して、ポニーテールの髪形を再現しました。 ■「怪獣8号」四ノ宮キコル/Salina(さりな)さん 今回のこだわりポイントは、自作した衣装と装備、キャラの個性と性格を表現したウイッグとメークです。衣装に関しては、普段からコスプレのために体を鍛えているので、自身のボディーラインにフィットした戦闘スーツになるよう丁寧に作り込みました。女性と男性で戦闘スーツの胸の形が異なるので、家にはそれぞれのスーツが作ってあります。こちらの衣装の造形でこだわったのは両肩と背面の装備です。「怪獣8号」といえば、肩甲骨と背骨を模した戦闘スーツのデザインが最高に格好良いので、サンペルカ(ポリエチレンフォーム)を加工し、合皮貼りで制作しました。数々の激戦を乗り越えて、たくさんの思いを背負ったキコルの強さを表現するために、手作業で一つ一つ汚し塗装も施した、思い入れのある一着です。それとウイッグは、彼女のチャームポイントである特徴的な前髪とツインテールを、2次元から3次元へ自然な形で表現できるようにカット&セットしました。バンスを含めて3000円のウイッグを丁寧にふかし上げて固めており、針金などは使わずに形をキープしているのもポイントです。かわいらしい姿だけでなく、強い信念を持って戦う少女キコルをイメージして、キリッとした細眉と力強いアイメークで仕上げているのも私なりのこだわりです。 ■「ひきこまり吸血姫の悶々」テラコマリ・ガンデスブラッド/こがちゃんちゃんさん アイラインやまつ毛の本数にもこだわり、キャラクターの目の形を再現しました。肌の色味も公式のキャラクターデザインを参考にしながら、黄色とオレンジを混ぜたチークで再現しています。 ■「Re:ゼロから始める異世界生活」エミリア/Himaさん 今回のコスプレではアイメークをはじめ、メーク全般にこだわっています。エミリアはつり目ですが優しい雰囲気のキャラクターなので、全体のバランスを見ながらメークの完成度を高めました。それと、衣装のサイズ感も細かく調整して。体のラインがきれいに出るように仕上げたところもこだわったポイントです。 ■「ONE PIECE」ヤマト/ネコメさん ヤマトは活気のある男勝りなキャラクターなので、撮影の際は力強いポージングを心がけました。ウイッグは自分で染色したものですが、いい感じのグラデーションに仕上がったので気に入っています。 ■「ONE PIECE」サボ/ゆうまる。さん サボのコスプレに挑戦するに当たり、左頬のやけどの跡をどうやって再現するか悩みました。実際のやけどの跡を参考にしながらメークをしてみたら、原作とはだいぶかけ離れた見た目になってしまって。そこから試行錯誤して、こちらの形に落ち着きました。 ■コスプレが楽しめる大型イベントは今後も全国で続々開催! こうして大盛況のうちに終了した「ニコニコ超会議2024」以降も、コスプレが楽しめる大型イベントは全国で続々と開催予定。夏には「ワンダーフェスティバル2024[夏]」(7月28日、幕張メッセ)、「世界コスプレサミット2024」(8月2日~4日、名古屋・オアシス21ほか)、「コミックマーケット104」(8月11日・12日、東京ビッグサイト)なども控えている。 はたしてこれらのイベントでは、どのような漫画、アニメ、ゲームのコスプレに人気が集中するのか? 今のうちからトレンドを分析しておき、会場で答え合わせをするのも面白そうだ。 ◆取材・文=ソムタム田井