【大学野球】北海学園大の南泰成内野手がJR北海道へ…今季まで同クラブ監督務めた父を「自分が全国に連れていく」
北海学園大の南泰成内野手(4年=札幌光星)が、来春から社会人野球のJR北海道硬式野球クラブでプレーすることが決まった。長打力が武器の強打者は、今季まで同クラブの監督を務めた父・則文氏(54)への恩返しの思いも胸に次のステージに進む。 幼い心から「JR北海道」に対する憧れを持っていた南は「父と同じユニホームを着れることになりうれしい」と頬を緩ませた。 則文氏は1988年夏の甲子園、札幌開成で「3番・遊撃手」で先発出場。順大卒業後はJR北海道の選手として都市対抗に5度出場。19年から6年間指揮を執った。息子は、父がコーチ時代から道内大会のほか都市対抗なども現地で観戦。家では温厚な父が、試合では「勝負師」の顔になっていることが印象に残っている。 高校では目立つ存在ではなかったが、大学では人一倍の練習量で層の厚い北海学園大の主力に成長した。同大の島崎圭介監督(53)が「4年間で体格、体力が見違えるように成長した。努力の結晶」と絶賛するように、体重は入学から4年間で約20キロ増。チームに欠かせない長距離砲として、公式戦で計2本塁打もマークした。 則文氏が社業に専念することになり親子での“共闘”はかなわなかったが、来春からの新たな目標が出来た。「次は自分が父を全国に連れていく」。まずはレギュラーの座をつかみ取り、父に吉報を届ける。 (島山 知房) ◆南 泰成(みなみ・たいせい)2002年10月17日、札幌市生まれ。22歳。札苗緑小3年時に札苗スターズで野球を始める。札苗北中では札幌東ベースボールクラブ、札幌栄シニアでプレーした。札幌光星では2年秋の地区代表決定戦進出が最高成績。北海学園大では2年春に初めてベンチ入り。183センチ、85キロ。右投右打。家族は両親と妹。
報知新聞社