ラグビー日本代表の負けられない戦い。アメリカ代表に勝って秩父宮ラグビー場の準決勝へ行こう!
日本代表とアメリカ代表の対戦成績は過去24戦して10勝13敗1分けと日本が負け越しているが、直近の10試合では日本が7勝3敗と大きく勝ち越している。今大会の両チームのカナダ代表戦での比較では、日本代表は55-28、アメリカ代表は28-15で勝利。攻撃のラックスピードは、日本代表が平均2.42秒に対して、アメリカ代表は3.67秒で、早いテンポという意味では日本代表が圧倒している。
インプレー中のキック数はアメリカ代表が27回で日本代表が23回。アメリカ代表がキックを多用するチームであることが裏付けられている。アメリカ代表のメンバーでは、キャプテンのLOグレッグ・ピーターソンが身長206cm、体重125kgとサイズがあり、両PRのジャック・イスカロー、アレックス・モーガンはともに122kgと重いFW陣だ。ゴール前のパワープレーは要注意で、いかに日本のゴール前でプレーさせないかが勝つためには重要になる。SHルーベン・ダハースは南アフリカ生まれで、同国のチーターズ、イングランドのサラセンズでのプレー経験があり、SOルーク・カーティーはアイルランド出身で2021年にアメリカ代表デビューしている。このHB団の判断力、高いスキルは要注目だろう。
「ローマは一日にしてならず」。エディー・ジョーンズヘッドコーチは2027年のラグビーワールドカップに向けて、時間をかけて「世界で一番の超速ラグビーを目指す」と言った。しかし、テストマッチは結果がすべてでもある。チームを成長させながら、勝利を積み重ねる。難しい強化だが、パシフィックネーションズカップは優勝を争うチャンピオンシップだ。日本ラグビー全体をひっぱる代表チームとして、応援し続けるファンを喜ばせてもらいたい。
村上 晃一