阪神・佐藤輝 甲子園でアーチ量産 子どもたちに夢届ける 浜風逆利用!流し打ち“技あり弾”にも意欲
阪神の佐藤輝明内野手(25)と富田蓮投手(23)が21日、西宮市内で佐藤輝明後援会主催の野球教室に参加した。西宮市の少年野球5チームが集まり、約40人の小学6年生を指導。打撃実演では軟式球を豪快にかっ飛ばし、本塁打も披露した。今季は甲子園でキャリア最少の4本塁打に終わったが、来季は地元の少年少女のためにも甲子園でアーチ量産を誓った。 【写真】教えて、佐藤輝先生!理想のスイングは?守備がうまくなるには? 野球教室の終盤、佐藤輝は防寒用のダウンを脱いでタテジマの戦闘服になった。プロ野球選手の打撃実演という、子どもたちにとって夢の時間。軟式球を完璧に仕留めると、右中間へアーチを描いた。「おぉ!」「すげぇ!」と少年少女たちが目を輝かせる。その姿を見て、改めて決意を固めた。 「見てすごいなと思ってもらえたら、それが刺激になって子どもたちも頑張れると思う。僕もいいところを試合で見せられるように頑張りたいと思います」 今季も甲子園に地元の小学生たちを招待していた。ただ、本拠地ではキャリア最少の4本塁打。左打者は浜風による不利もあり、難しいことは承知の上。だからこそ、燃える思いもあった。「それで打てれば、もっと価値があると思う。また来年は頑張りたい」。目標に掲げたのは23年以上の数字だ。 甲子園での本塁打は1年目から8本、5本と推移。昨季は最多の13本とシーズン本塁打(24本)の半分以上をたたき出した。「たくさん打ちたいです。去年ぐらい?それは全然、もっと打ちたいです。それ以上」。そのための練習も秋季キャンプで積んできた。 高知・安芸では中堅を中心に逆方向への柵越えも量産。強い浜風があるなら、それを利用すればいい。「そっちも打てた方が確率は高くなる。引き出しの一つというか、そういうイメージです」。右翼席への豪快な一撃も魅力的だが、来季は流し打ちでの技あり弾にも意欲をのぞかせた。 子どもたちとは約2時間にわたって、打撃と守備でコミュニケーションを図った。少年少女の無邪気さに終始笑顔。「原点というか、子どもたちと触れ合うことで、僕もいい影響があると思います。毎年やってますけど、まだ続けていきたい」。今年で3回目。来季以降も“テル先生”の継続を予告した。 今オフはウエートトレーニングを中心にパワーアップ中。5年目の来季へ力を蓄えている。「野球を終える時に自分で納得する成績というか、そういうのを残して辞めたいという目標はあります」。子どもたちが佐藤輝を目指すように、自身にも目標がある。それを実現するためにも、子どもたちに夢を届けるアーチを描く。