中田英寿氏、農業参入の仕組みづくりに興味 「CRAFT SAKE WEEK」で坂本農水相と対談
元サッカー日本代表で実業家の中田英寿氏(47)がオーガナイザーを務める日本食文化の祭典『CRAFT SAKE WEEK 2024』が東京・港区の六本木ヒルズで18日に始まった。22日からは連日、農業従事者やシェフによる体験型授業「CRAFT SAKE UNIVERSITY」を初開催。この日は、中田氏が坂本哲志農水相(73)と対談した。 ◇ 現役引退後、日本全国をまわって日本酒をはじめとした日本の食文化に対する造詣を深めた中田氏。日本酒の蔵元や予約困難な人気レストランなどを招いて日本食や日本酒の魅力を国内外に発信するイベントとして『CRAFT SAKE WEEK』を2016年にスタートさせ、これまで延べ80万人以上が来場するほど大きな注目を集めている。 「自分が食べたり、飲んだりしているものをちゃんと知る、好みが分かる、背景を知ることで生活が非常に豊かになる」と、中田氏はイベントの趣旨を説明。坂本農水相も「こういうイベントが日本全国、世界にあると、日本の食材、文化をもっともっと知ってもらえると思い、感動しています」と、その思いに強く共感した。 ここ数年は日本茶についての発信も行うなど、農業への関わりを深めている中田氏だが、農業従事者、酒蔵の高年齢化などによる担い手の減少に危機感を抱いており「今一番考えているのが、農業をどうにかしていきたいということ」だという。坂本農水相にも、そうした現状を踏まえた質問を投げかけ、来場者と危機意識を共有した。 その上で「会社をつくって農業をやってみたい」と吐露。「このイベントもそうですし、日本酒、日本茶と、いろいろなことをやる中で、どうやったらそこに多くの人たちが興味を持って入ってくるのか、その仕組みづくりのところに興味がある」と、自らの経験や知見を生かした新たな取り組みにも意欲を示した。 「CRAFT SAKE WEEK」は29日まで開催。過去最多120の酒蔵や全国の名店が集い、連日活況を呈している。