眞島秀和が美酒と肴に頬を緩ませる表情にほっこり...北陸から上越のご当地グルメが楽しめる「#居酒屋新幹線2」
ドラマ「おっさんずラブ」で人気がブレイク、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に出演、ドラマや映画、舞台などで活躍している眞島秀和。そんな眞島が出張帰りに新幹線の車内でご当地グルメを楽しむ主人公を演じたドラマ「#居酒屋新幹線」(2021年)は、「マネしてみたい」という大人の視聴者を中心に支持され、その続編となる「#居酒屋新幹線2」も2024年に放送された人気シリーズだ。 【写真を見る】敦賀編では、名物駅弁・元祖鯛鮨と黒龍 貴醸酒に舌鼓 眞島演じる高宮進は損保会社の内部監査室で働く会社員。日帰り出張で全国を飛び回り、高宮いわく「真面目にやればやるほど嫌われる」仕事の唯一の癒しは、出張先で仕込んだお酒や肴、お弁当を帰りの新幹線のテーブル上に広げて楽しむこと。そのこだわりは半端ではなく、コップや箸、食器やランチョンマットなどの7つ道具を持ち歩き、仕事が早く終わり、お腹が空いても新幹線に乗るまでは何も口にしないと決めている。 シーズン1の舞台は東北新幹線だったが、シーズン2は2024年に金沢~敦賀間が延伸開業した北陸新幹線と上越新幹線沿線の街が舞台。食のみならず、歴史ある酒蔵のある街並み、富山湾展望台からの絶景、信州上田の「真田十勇士」モニュメントをまわる散策コースなど、旅気分になれるのも本作の魅力だ。自身もご当地グルメが好きで新幹線に乗るときはマイ栓抜きを持参しているという眞島が新幹線で見せる至福の表情がうらやましくなるほど。 ■SNSで、そして出張先でのリアルな出会いでつながる居酒屋新幹線 居酒屋新幹線開店の時間になると高宮はご当地で仕入れたものをテーブルにセットし、スマホで撮影してSNSに投稿。始まりはだいたいご当地ビールで肴と一緒に楽しみつつ、フォロワーの感想やウンチクにも反応。日本酒に移行していくのが定番でメインディッシュの弁当やデザートも用意された、こだわりのフルコースだ。 単独行動で街や駅ビルで仕込みをする高宮だが、敦賀編ではわさび昆布と黒龍酒を購入した後、台湾から単身赴任で来ているデザイナー・志偉(フィガロ・ツェン)に道を聞かれたのがキッカケで浜焼さばが美味しいと勧められることになる。その後、志偉とは福井編でも偶然、再会。LINEで店を勧められ日本の三代珍味のひとつ、越前仕立て汐うにと出会い、酒蔵の淡麗な日本酒とのマッチングにうなることになる。日本で暮らす彼に出会ったことで、高宮が家族と暮らす幸せを再確認するシーンにもほっこりさせられる。 ■こだわりの老舗の名店や酒蔵が数々、登場するのも見どころ 帰りの新幹線に乗るまで3時間以上あろうと仕込みに手を抜かないのが高宮の流儀。長野編ではわざわざバスに乗り、松代限定クラフトビールを購入。戸田菜穂がゲスト出演する小松編では酒造りの神様の酒蔵、農口尚彦研究所にまで足を運び、町屋作りのお店で山椒昆布やしその実佃煮に手を伸ばす。演じる眞島は、仕事直後の「今日も嫌われた」とネガティブ全開の苦々しい表情から、ストレスから解放される密かな楽しみに向けて徐々に生き生きとしていくグラデーション的な演技が技ありで、その幸福は新幹線の中でクライマックスを迎える。 文=山本弘子
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