最新メンズスナップ&トレンド傾向【ミラノファッションウィーク24-25AW】
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート①【ゼニア】「最高級のカシミヤアイテムを、リアルクローズ的レイヤードスタイルで魅せる」
ゼニアの24-25AWショーは、天井から降り積もるカシミヤの山を囲むようにランウェイが設置された。ゼニアのオリジナル素材「オアジ リネン」を使ったコレクションを発表した昨シーズンに引き続き、今シーズンもゼニアオリジナルの素材「オアジ カシミヤ」を使ったコレクションを披露。ゼニアのショーといえば、同系色のアイテムでスタイリングしたトーンオントーンの提案が慣例だが、今回はそこにレイヤードのルック提案を組み合わせることで、色調とアイテム全体の存在感を際立たせた。レイヤードスタイルを彩る小物も豊富に展開されており、長いリブ仕様のグローブやブリッジレスのメガネ、トーンオントーンのラバーソールブーツに加え、ゼニアの定番シューズであるトリプルステッチTMスニーカーの新型「Monte」が発表された。
OTOKOMAE編集部「カシミヤアイテムをメインに、コレクション全体でレイヤードを駆使した着こなし提案をしていたゼニア。着丈の長短や袖丈の長短でメリハリをつけたレイヤードやニットアンサンブル、シャツオンシャツなど多彩な重ね着が見られました。レベルの高いレイヤードスタイルではあるものの、リアルクローズと言える提案が多く、トータルで非常に完成度の高いコレクションは一見の価値アリ。現地で取材したOTOKOMAE編集部員は、ハイネックとクルーネックによる“ネックレイヤード”を作ったギャラリー52枚目のルックに注目。着膨れ感が出ないように、それぞれのサイジングを計算して重ねたレイヤードが良い感じです。他にも普段のコーディネートをアップデートするのに参考にできそうなルックが多くあったので、ぜひ下記ギャラリーのコレクションルックに一度目を通してみてほしいです!」
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート②【JW アンダーソン】「まさかのパンストスタイルで芸術的なコレクションを際立たせた奇才」
リアルクローズに寄ったゼニアとは打って変わって、非日常的なコレクションを発表したJW アンダーソン。本コレクションは、スタンリー・キューブリックの映画『Eyes Wide Shut』の世界観をモチーフとしており、劇中に登場する絵画やインテリアなどの映像的ディテールが落とし込まれた。ルックは非常に個性的で、観る者に疑問符を与えるようなパンスト一丁のルックや、劇中の絵画を3つのルックにわたってプリントしたメンズのワンピーススタイルなど、アート的な要素が随所に散りばめられている。一方で、クラシックな服を現代的に解釈したかのような、“シンプルにカッコいい服”も同時に展開。ケープのような大ぶりな襟が特徴のタイロッケンコートや、ゆったりとしたオーバーシルエットのトレンチコート、超ビッグシルエットのコーチジャケットなど、モードで今の気分に合った提案も目を引いた。