即戦力の美術学芸員、竹原市が募集中 市所蔵品活用担う 故今井政之さん陶芸や池田元首相コレクション
広島県竹原市は美術分野の学芸員を新たに採用する。整備を予定する文化勲章受章者の陶芸家・故今井政之さんの顕彰施設での展示企画や、市出身の池田勇人元首相のコレクションの活用などで中心的な役割を担う。 市総務課によると、学芸員は2人いるが、美術専門の人はいない。採用試験の対象は1974年4月2日以降に生まれ、大学・大学院で美術関連の分野を専攻し、学芸員資格を有する人。美術館や博物館で展覧会の企画などに携わった経験が必要。一般事務職として若干名を採用する。勤務は2025年4月から。 市は23年12月、市内に窯を構えた今井さんの遺族から作品757点の寄贈を受けた。今井さんの足跡を伝える施設の整備に向け、24年度中に基本構想をまとめる方針だ。 一方、市役所の移転先となるビル内にあった市立美術館を23年3月末に廃止して以降、池田元首相が愛蔵し、遺族から寄付を受けた絵画や掛け軸を含む約400点は倉庫などに保管したたままだ。市中心部に整備を計画する複合施設にギャラリーを備える方針で、所蔵品をどう生かすかが課題となっている。 同課は「知識や経験を竹原で生かしてほしい」とする。申し込みは19日午後5時15分までインターネットで受け付ける。市ホームページに専用サイトのリンクがある。
中国新聞社