「普通の会社」がなぜ、「エンゲージメント日本一」3連覇を達成できたのか?
では、「成功企業が当たり前に行っている」ことは何か。そのキーワードが「Why/What/How」です。この3段階の取り組みによって、組織や事業の力は格段に強くなっていきます。あまりにも、ありふれたキーワードだと感じられるかもしれません。けれども、私たちはさまざまな経験から、これがもっとも大切だと考えるに至りました。裏を返せば、ほとんどの経営者やビジネスパーソンがこの重要性に気づいておらず、実践できていないということです。もう少し具体化すると、次の3つがポイントになります。 大事なこと起点で: 短期的な事業目標ではなく、長期的な経営の目的(Why)を明らかにし、そこから始める 絞って: 手頃なものにあれこれと手をつけるのではなく、目的を基にやるべき王道(What)に絞り込む 徹底的に: 王道に基づいて決めた施策(How)を中途半端にやるのではなく、何度も繰り返してものにする この3つを前から順にやること、そして3つとも揃っていることが非常に重要だと考えています。 ありがたいことに、私は経営者から組織に関する相談をいただく機会が多くあるのですが、驚くほどにたくさんの企業が「Why/What/How」の原則を見逃しているのが事実です。例えば、企業のトップとしてWhyの部分、「あなたは何のために経営をしているのですか?」という問いに答えられない方が多くいらっしゃいます。とはいえ、ほぼすべての経営者は決してサボっているわけではありません。むしろ、日々必死に会社を運営していらっしゃる方ばかり。しかし、この「Why/What/How」の原則を知らないために、組織で悩み、苦しみ、どうすれば良いのかわからなくなっているのです。
宮本 茂/白木 俊行