「マフラーをプレゼントしたいです…」 人によっては「防寒具」「カーパーツ」を連想!? なぜ同じ発音? 用途異なるも「包む」は共通! 実は遠い親戚だった?
クルマのマフラーと防寒具のマフラー、ルーツは同じ?
防寒、そして冬のオシャレには欠かせないアイテムであるマフラーですが、クルマの部品にもマフラーと呼ばれるものがあります。 それぞれに共通点はあるのでしょうか。そのルーツを探ってみました。 【画像】「えええぇ!」これが「6本出しマフラー」です!(10枚)
クルマにおけるマフラーとは、エンジンから出る排気音を低減させる部分、つまり消音器のことを指します。 広義では、排気システム全体、あるいはそのなかでも外から見える部分だけを指すこともあります。 その用途はまったく異なる2つの「マフラー」ですが、そこに共通点はあるのでしょうか。 どちらのマフラーも英語では「Muffler」と表記します。これは「Muffle」に接尾辞の「-er」を加えたものです。 そして「Muffle」を辞書で引くと「(音などを小さくするために)何かを包む」といった説明がなされています。 クルマのマフラーの基本的な構造は、排気管を吸音材で包むことで消音するというものであるため、この説明と合致します。 一方、1700年代後半のフランスでは、防寒具や装飾品としてカシミアや毛皮のマフラーがすでに存在していたようです。 実際、「Muffle」という単語の歴史をさかのぼると、1400年代初頭には「何かを包んで保護すること」という意味で使用されており、さらに1500年代半ばには「首元を包むもの」という意味で用いられています。 このことから、どちらのマフラーも「何かを包む」という意味の「Muffle」に由来していると考えられます。 そのうえで、歴史的には防寒具のマフラーのほうが先に登場しており、クルマのマフラーはあとから追加された意味であると言えそうです。 しかし、ここで気になるのは、現在の「Muffle」には「音などを小さくするために」という「消音」の意味が加わっていることです。 言うまでもなく、防寒具のマフラーにはそうした意味はありません。 では、どのタイミングで「Muffle」が「消音」の意味を持つようになったのでしょうか。