関係者の証言を元に作成したイメージ図

　うその投資話で現金をだまし取ったとして、裾野署などが詐欺の疑いで男女4人を逮捕した事件で、このうち2人が勧誘と集金、配当役を務めていたとみられることが30日、関係者への取材で分かった。別の容疑者は資金を運用する大手証券会社のトレーダーをかたっていた。グループ内で役割を決め、全国各地から10億円近くを集めていたとみられ、静岡、長崎県警の合同捜査本部は実態解明を進める。 　関係者によると、勧誘役などを主に担っていたのは愛知県稲沢市下津片町、会社員の男（29）と、住所不定、清掃業の男（30）の両容疑者。「プロのトレーダーに出資すれば、元本を保証して毎月配当が受け取れる」などと投資を持ちかけていたという。 　出資者によっては両容疑者が実際に配当金を渡して信じ込ませ、口コミで広まったとみられる。2人は資金の流れを把握していた可能性がある。トレーダー役は自称福井県坂井市三国町安島4丁目、アルバイト従業員の男（57）が務めていた。 　ほかに逮捕されたのは山口県下関市小月杉迫3丁目、清掃作業員の女（53）。4人の逮捕容疑は2022年1月下旬、共謀して投資による資産運用名目で、県東部の女性（53）から現金1千万円をだまし取った疑い。清掃作業員の女は女性の友人で、会社員の男を紹介したという。 　同署などは30日、詐欺容疑で4容疑者を静岡地検沼津支部に送致した。