ジャッジこそ“No.1” 「守れない」大谷翔平との比較論で米誌編集長が断言する理由「オオタニの貢献は攻撃面だけ」
一体どちらが「ナンバーワン」なのか――。大谷翔平(ドジャース)とアーロン・ジャッジ(ヤンキース)を比較する議論は尽きない。 【動画】右翼席へ豪快な一発!大谷翔平が54号本塁打を放つシーン 互いに凄まじいレギュラーシーズンを送った。大谷は史上初の「シーズン54本塁打・59盗塁」の前人未到の大記録を達成。さらに打率.310、130打点、OPS1.036、長打率.646といったハイアベレージを記録。一方のジャッジもキャリア3度目となるシーズン50号超えとなる58本塁打をマーク。さらに打率.322、144打点、OPS1.159、長打率.701と図抜けた数字を残した。 無論、両雄は同じリーグにいるわけではないため、直接的に優劣を判断するタイトルなどはない。だが、「現球界の顔」と言える二人を比較したくなるのは、もはや野球ファンやメディアの“性”なのかもしれない。現地ではしきりに「どちらが上か」が論じられている。 そうした中で、大物記者が確固たる主張を展開した。米人気ポッドキャスト番組『Foul Territory』に出演した米老舗専門誌『Baseball America』の編集長を務めるJJ・クーパー氏は「勝者はアーロン・ジャッジだ。ショウヘイ・オオタニのファンに私は言わせてもらうよ」と断言した。 クーパー氏に大谷が残した成績への理解がないわけではない。それは「彼は驚異的なシーズンを送った。正真正銘、卓越した1年だったというのは分かっている。称賛に値するレベルだ」と指摘する通りだ。その上で同氏は、「これについての結論を下すのは簡単だ」と訴えている。 「もしも、オオタニが今シーズンに投手もしていたら、これはおそらく非常に難しい選択だったであろうと感じるよ。でも、彼はDHとして過ごした1年だ。これらの貢献度は全て攻撃面だけだ。 だが、ジャッジは1年間、守備もこなしていた。だから、オオタニはジャッジよりも攻撃面で優れていなければいけない。オオタニは盗塁でこそ上回っているが、ジャッジの成績を見ると、打率、出塁率、長打率、そして本塁打で上を行っている」 今シーズンはフルタイムのDHとして1年を送り、守備機会のなかった大谷。ジャッジを「我々がMLB史で見た中でも屈指の生産性のある打者」と論じるクーパー氏のような識者にとって、やはり「守れない」というマイナス要素は小さくないようである。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]