女優・山口まゆ、14歳から次々と話題作に出演。デビュー作で憧れだった吉瀬美智子の娘役に「失敗してもずっと付き合ってくれて」
五島列島と東京で対照的な役柄に挑戦
山口さんは、『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』でデビューして間もなく、映画『くちびるに歌を』に出演することに。この作品は、アンジェラ・アキさんの名曲『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』がモチーフ。 かつて天才ピアニストと称されていた柏木ユリ(新垣結衣)は、ある悲しい出来事がきっかけでピアノを弾けなくなってしまい傷心の日々を送っていた。そんなとき、故郷の長崎県・五島列島で教師をしている親友のハルコ(木村文乃)に、産休の間の代役を頼まれ、渋々ながら中学校の合唱部で顧問を務めることになり、ユリの止まっていた時間が動き出していく…という内容。 山口さんは、最初はあまりにぶっきらぼうで不機嫌なユリに反発する合唱部のメンバーをなだめてまとめようとする優等生・長谷川コトミ役を演じた。 「『くちびるに歌を』は、学校以外の居場所が初めてできたという感じですごくうれしかったです。年上の人ばかりでしたが、『くちびるに歌を』をやっていたときは、『何かこの仕事って楽しい!』っていう風にずっと感じていましたね(笑)」 ――いいスタートでしたね。『昼顔』では母親に怒り、『くちびるに歌を』では優等生。対照的な役柄でした。 「はい。『くちびるに歌を』は、わりとかわいらしいキャラクターで贅沢な時間でした」 この映画では、山口さんとともに合唱部員として出演していた恒松祐里さん、葵わかなさん、杏花(旧・柴田杏花)さん、朝倉ふゆなさん、植田日向さん、高橋奈々さんの7人で期間限定ユニット「Lips!」を結成。配信限定シングルをリリースしたことも話題に。 「『Lips!』懐かしいです(笑)。いまだにみんな仲が良いんですよ、親戚みたいな感じです。約2カ月間、一緒に五島で撮影していましたし、キャンペーンで全国を回ったりしていたので。 島の方もすごくよくしてくれて、連絡を取り合っています。つい最近も島の方から、『東京に行くけど会える?』って連絡が来ました。本当にステキな仲間に出会わせていただいて良かったです。財産ですね」 ――プロフィルを見ると、オーディションで勝ち取った作品が多いですね。 「いえいえ、結構落ちていましたね(笑)。最初の頃は何も考えていなくて、忖度も計算もなく、『やりたいです!』の一心だったから、その思いが伝わったんでしょうか。オーディションは、いっぱい受けてやらせてもらえてうれしかったです」 2015年には、オーディションを受けて『アイムホーム』の木村拓哉さんの娘役を演じることに。 そして同年、ターニングポイントとなったドラマ『コウノドリ』に出演。中学2年生で妊娠、出産する難役に挑み注目を集める。次回はその撮影エピソードも紹介。(津島令子) ヘアメイク:美樹(Three PEACE) スタイリスト:梅田一秀