クリフス、ロシアNLMKの米製鉄所施設買収に向け交渉中-関係者
(ブルームバーグ): 米鉄鋼会社クリーブランド・クリフスは、同業でロシア最大手のノボリペツク製鉄所(NLMK)が米国中西部に持つ資産を買収する方向で交渉を行っている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
ニューヨークに上場するクリフスはNLMKとの取引の可能性に関心を示していると、情報は非公開だとして関係者が匿名を条件に語った。関係者の一部は、クリフスが秘密保持契約を結んだと説明。インディアナ州とペンシルベニア州にある製鉄所施設から成る資産は、売却される場合には5億ドル(約790億円)以上の評価額になる可能性があるという。
交渉がまとまれば、クリフスにとっては米鉄鋼大手USスチール買収で日本製鉄に敗れて以来、初の資産取得となる。クリフスとNLMKの協議は依然、遅れたり、決裂したりする可能性もあると関係者は語った。両社の担当者はコメントを控えた。
クリフスはローレンソ・ゴンカルベス最高経営責任者(CEO)の下で、USスチールへの買収提案前にも事業拡大に意欲を見せており、2020年には欧州の鉄鋼メーカー、アルセロール・ミタルの米資産と米鉄鋼AKスチール・ホールディングを買収している。
NLMKのペンシルベニア工場は、米国での同社最大の施設。操業は1899年からで、熱延コイルや冷延コイル、亜鉛めっき製品を生産している。
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原題:Cleveland-Cliffs Said in Talks to Buy US Plants of Russia’s NLMK(抜粋)
--取材協力:Yuliya Fedorinova.
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Liana Baker