マイルグランプリを制したスマイルウィと矢野貴之騎手

＜マイルグランプリ＞◇16日＝大井◇S2◇ダート1600メートル◇3歳上◇出走16頭◇1着賞金2500万円◇1着馬にゴールドカップの優先出走権 　1番人気の船橋スマイルウィがゴール手前で抜け出し、このレース連覇を飾った。時計は1分40秒9（良）。通算で8つ目の重賞タイトル獲得となった。 　前走でDG競走を制した実力馬にとって、重量がただ1頭58キロであろうと譲れない。外の番手で運ぶ中、3角手前でアランバローズが先頭に躍り出る展開。直線に入って5～6馬身の差があったが、鞍上の矢野貴之騎手（40）にとっては想定内だった。「リズムさえ保てば差してくれると。気持ちよかったです」と振り返ったとおり、その差をみるみる詰め、きっちり捉えきった。最後は迫ってきた同厩舎ムエックスに1馬身1／4差。「まだまだ僕の知らないスマイルウィがいると思うので、これからも活躍してほしい」と鞍上が言えば、張田京師（60）も「まだ良くなりそうな雰囲気がありますね」とさらなる活躍を期待。南関マイル王は次走、12月24日浦和のゴールドカップ（S1、1400メートル）で3連覇を目指す。【渡辺嘉朗】 　■スマイルウィ　▽父　エスポワールシチー▽母　アップライジング（コマンズ）▽牡7▽馬主　（組）SRT▽調教師　張田京（船橋）▽生産者　芳住鉄兵（北海道新冠町）▽戦績　35戦18勝▽総獲得賞金　2億8838万円▽主な勝ち鞍　22年京成盃グランドマイラーズ（S2）、サンタアニタT（S3）、ゴールドC（S1）、23年スパーキングサマーC（S3）、マイルグランプリ（S2）、ゴールドC（S1）、24年オーバルスプリント（Jpn3）▽馬名の由来　馬主名より＋私たち 　●勝負服 　〈ムエックス＝2着〉張田騎手　スタートはしぶかったけど、いい位置に付けられた。特に悪いところはない。納得した負けだけど悔しい。全体的に底上げされてきている。まだチャンスはあると思う。 　〈アランバローズ＝3着〉笹川騎手　やったかなと思いましたけどね。自分の競馬はできています。狙い通りだけど、残り100メートルが課題。僕もひと工夫が必要かなというところです。 　〈ナンセイホワイト＝4着〉和田騎手　1600メートルは久しぶりだったけど、このメンバーでも対応してくれた。最後まで気持ちを切らさず頑張っていた。僕が乗った3歳の時よりも全然しっかりしていました。 　〈フォーヴィスム＝5着〉吉原騎手　もうちょっと内枠がほしかったというのが正直なところ。内にもぐり込めず、外を回りながらでもしっかり脚がたまって最後すごい脚を使ってくれた。本格化してきました。