レスリング・清岡幸大郎、パリ五輪前最後の国際大会でV「濃縮された1日だった」 樋口黎、石黒隼士と帰国
レスリング男子フリースタイルでパリ五輪代表の3選手が9日、五輪のシード権に影響するランキング大会(ブダペスト)を終えて成田空港に帰国した。五輪前最後の実戦で57キロ級の樋口黎(ミキハウス)、65キロ級の清岡幸大郎(三恵海運)が優勝。86キロ級の石黒隼士(自衛隊)は3位だった。 清岡は4月にアジア予選を突破してパリ五輪代表に決定後の初戦。予選リーグでは東京五輪銀メダリストに敗れたが、2戦目で昨年の世界王者のイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)を破り、勢いに乗って優勝。「負けも勝ちも味わって、これまでやったことがない国の選手ともできて、濃縮された1日だった。全部含めて、パリにつながるすごくいい大会になった」を手応えを示した。 樋口は準決勝で0―8から逆転するなど、初戦から3試合をテクニカルスペリオリティー勝ち。優勝で五輪に弾みを付けたが、現地入り後に体調を崩し、当日は38度の発熱があった中で「死にかけながら試合をしていた」という。16年リオ五輪銀メダリストは「減量はうまくいっていたけど、減量や試合にばかり集中しすぎていた。風邪を引くこともあるという経験を得られたので、手洗い、うがい、徳を積むだったり、いろいろ気を付けてパリに臨みたい」と反省を口にした。 石黒は初戦の2回戦で昨年世界選手権2位のイラン選手に敗れたが、攻略の糸口が見えた内容だったという。敗者復活戦を制して勝ち上がった3位決定戦では、昨年世界選手権3位のカザフスタン選手に勝利。世界の壁が厚い階級だが、目標のメダル獲得に向け「(残り)2か月でやりようはある。ポジティブに気持ちも体力も上げていきたい」と前を向いた。
報知新聞社