3分でわかる「飛行機はなぜ飛ぶのか」「ペットボトルの底はなぜへこんでいるのか」
飛行機のテーブルは斜め
翼の迎角は離陸時だけではなく上空でも利用されている。 飛行機が水平飛行に移ったとき翼も水平だと、重力に負けないためにはエンジンの出力を落とさずスピードを出し続けないといけない。それでは燃料の消費が大きい。 だから上空を水平飛行するときにも飛行機はすこしだけ斜め上を向いて、迎角による揚力を利用し燃料を節約しながら飛んでいる。 そのため、座席についているテーブルは、機体が斜めのとき水平となるようあらかじめ手前側が高くなっていて、機内で飲み物を飲んだり、本を読んだりしやすい構造になっている。 ◆ペットボトルのへこみは何のため 国内線ではペットボトルの飲み物を機内に持ち込める。このペットボトル、どれも底の部分がへこんでいて、胴体も丸かったり四角だったりくびれのついたものもある。 これらのへこみやくびれ、胴体が丸や四角なのも空気圧対策だ。 胴体が丸くて底のへこみが大きいのは、主に炭酸飲料のペットボトル。これらは中の炭酸ガスがペットボトルを膨らませたとき、底の部分が膨らんで倒れないようにあらかじめ底をへこませてある。 胴体が丸いと炭酸ガスの圧力が均等に壁に加わる。飛行機の胴体が丸いのと理由は同じだ。 お茶の入ったペットボトルなどは殺菌熱処理をしたお茶を入れるので、冷めたときには中の空気圧が下がる。そのため、胴体が外からの気圧で大きく変形しないようくびれや模様の刻まれた四角いかたちも多い。 上空ではわずかながら機内も地上より気圧が低いので、ペットボトルも影響を受ける。持ち込んだペットボトルの飲み物は、早めに開栓して飲んだほうがよいだろう。 『物のかたち図鑑 大人もしらない かたちのひみつ』 形の科学会:監修、亀谷敏朗:著、講談社 文章・構成:マイブックファクトリー
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