台湾の医療機関を視察した日本の医療関係者たち…現地で全員が答えにつまった「ひとつの質問」【大学教授が解説】
診療報酬改定DXと情報コンテンツの活用
最後に診療報酬改定に戻ります。とかく診療報酬改定DXは未知数のことが多く、病院の実務者はつねに流動的な状況のなかでプラットフォームを構築することを余儀なくされます。 他方、情報システムは一度導入したら数年間は利用し続けることになりますから、中長期視点に立ちながらバランスの取れた環境整備が必要になりますし、事務系管理職などのマネジメント要件を含む職位であれば、個々の決定に対して組織人としての応答可能性(責任)も求められます。 こうした厳しい状況のなかで、周期的に行われる診療報酬改定の大波・小波を泳ぎ切るには多様な情報システムを俯瞰的にとらえる「生きた情報源」が不可欠です。 そのためにも医療データの活用に対して同じ志を持つ人々が集う学会組織も数あるリソースの1つとして活用したいものですし、最近では医療機関の業務効率化に特化した「DXの比較・検索サイト」もありますので、こうした情報インフラを無理のない範囲で日常のルーティンに取り入れていくとよいでしょう。 大友 達也 日本レセプト学会理事長 就実短期大学教授 瀬戸 僚馬 日本レセプト学会学会長 東京医療保健大学教授
大友 達也,瀬戸 僚馬