埋め立ての準備作業が進む大浦湾で、シートのようなものを海面へ投下する作業員=9日午後2時37分、沖縄県名護市

　【東京】木原稔防衛相は9日の記者会見で、沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、軟弱地盤が広がる大浦湾側の埋め立てに向けた工事について「現在、米軍キャンプ・シュワブへの資機材搬入など大浦湾側の工事の準備作業を行っている」と明らかにした。 この記事の他の写真・図を見る 　複数の関係者によると、沖縄防衛局は12日にも埋め立て区域の北側で、護岸造成工事のための海上ヤード設置を始める。9日には、海水が濁るのを防ぐ「汚濁防止膜」を設ける見通し。 　一方、木原氏は、大浦湾側の護岸新設工事に関する実施設計などを巡る県と防衛局の事前協議について「昨年9月以降、協議はしているとの認識だ」との考えを示し、県側との見解が食い違っている。 　防衛局は昨年9月、県に護岸工事の実施設計と環境保全対策に関する協議を申し出た。 　県は、代執行訴訟などで係争中だったことを理由に対応を保留。6日までに、事前協議に応じる方針を固めている。