球界大御所が侍Jの小久保監督続投を支持!
世界野球と銘打たれた「プレミア12」は、準決勝で日本を破った韓国が、アメリカに8-0で圧勝して第1回の覇者となった。日本は3位決定戦でメキシコを5本塁打で粉砕、7回コールド勝ちを収めて“世界一”を逃した鬱憤を晴らしたが、2017年のWBCの指揮をこのまま小久保裕紀監督(44)に任せていいのかどうか、その続投に一部のファンや関係者から批判的な声も飛び交っている。 小久保監督とは2017年のWBCまでの契約を結んでいるため、本人が辞任しない限り解任は、あり得ないが、2008年の北京五輪で惨敗した星野監督が2009年のWBCでは指揮を執らず、現役の巨人監督だった原監督が監督に就任して連覇を達成した例もある。その第2回WBCの優勝監督である原監督も、今オフに巨人監督を退任しているため環境的には2017年のWBCの指揮は執れる。2017年春に予定されているWBCまでに時間があるため、小久保監督の去就に関しての議論はより沸騰するだろう。 小久保采配に対する批判の最たるものは、準決勝の「継投ミス」に集中しているが、日本の武器である「スモールベースボール」の機能しにくい人選や、それに伴うバントを重んじない戦術、守備シフトに関する配慮不足など問題点はいくつもあった。小久保監督だけでなくコーチ陣も打撃コーチの稲葉篤紀(43)、バッテリコーチの矢野燿大(46)、内野守備走塁コーチの仁志敏久(44)と3人が指導者経験のないスタッフだった。 だが、巨人OBでヤクルト、西武で監督を務め、ロッテではGMもした球界大御所の広岡達朗氏は、「韓国戦の敗退は、小久保監督の采配ミスではなく、それぞれのチームの監督の教育不足、選手の力不足。小久保以上の監督はいない」と援護した。 「小久保監督の試合中のベンチの表情、きっと前を向く目に彼の一生懸命さが出ている。監督経験はないが、勉強しようとしている姿勢や、選手のモチベーションを高める態度を見る限り、監督としての素養には素晴らしいものがある。今大会の結果で彼を辞任させる必要などないだろう。彼も、この1か月間で学んだと思う。侍ジャパンの監督を終えたら、12球団、どこかの監督をやるべき人物だ」 辛口の広岡氏が、珍しく小久保監督には高評価を与えた。