イスラエルは紛争下の子どもの権利侵害、国連が報告書公表へ
(ブルームバーグ): 国連は数日中に公表する報告書でイスラエルを武力紛争下の子どもの権利を守る措置が不十分な国に指定する。
デュジャリック国連報道官によれば、イスラエルのエルダン国連大使は7日、子どもの権利保護措置を講じていない国のリストに同国が含まれると通知を受けた。AP通信の報道では、パレスチナのイスラム組織ハマスとイスラム聖戦もリストに掲載されているという。
報道官はそれ以上の詳細を示さなかった。米国がテロ組織に指定するハマスによる昨年10月7日の奇襲攻撃では、イスラエル側で1200人が殺害された。これ対応したイスラエル軍の軍事作戦ではこれまでに約3万5000人が死亡している。
イスラエルのエルダン国連大使は7日の声明で、イスラエル軍に対する新たな指定について批判。「これはテロを助長し、ハマスに報いるだけの不道徳な決定だ」と述べ、ブラックリストに掲載されるべきはグテレス国連事務総長だけだと反論した。
昨年の報告書でイスラエルは言及されていたが、子どもの権利保護で適切な措置を講じなかった国としては指定されていなかった。2023年の報告書は、ヨルダン川西岸とガザ地区、イスラエルにおいて、パレスチナの子ども約1100人とイスラエルの子ども8人に対する3000件を超える「重大な権利侵害」が確認されたとしていた。
原題:UN to Criticize Israel, Hamas in Report on Children in Conflict(抜粋)
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Nick Wadhams