米ボーイング、ワシントン州とオレゴン州で計2200人超解雇へ
Dan Catchpole [18日 ロイター] - 米大手航空機メーカーのボーイングが、製造拠点がある米西部のワシントン州とオレゴン州で2200人を超える従業員を解雇することが18日に提出された書類で分かった。ボーイングは過大な負債を抱えており、コスト圧縮に向けて全世界の従業員の10%に当たる1万7000人を削減する計画の一環となる。 米連邦労働者調整・再訓練予告法(WARN法)は、一定規模以上の企業が大量解雇をする場合には少なくとも60日前に従業員に通知することを義務付けている。このため、ボーイングは来年1月に解雇する対象者への通知を始めた。今年12月にも解雇を通知すると予想されている。 ボーイングのケリー・オルトバーグ最高経営責任者(CEO)は今年10月、「生産部門や技術研究部門から人を追い出す」ことは考えていないと表明していた。しかし、解雇通知を先週受け取った労働者には数百人のエンジニアと製造部門の労働者が含まれていた。 ボーイングのエンジニア・技術系職員が加盟する航空宇宙専門技術者労働組合(SPEEA)によると、ボーイングの組合員438人が解雇通知を先週受け取り、うちエンジニアが218人、技術者が220人だった。 国際機械工・航空宇宙労組(IAM)の米中西部セントルイス地区の支部によると、ボーイングから解雇通知を受けた組合員は111人で、うち大部分が大型機777Xの主翼部品の製造を担ってきた。 ボーイングの米西部の工場では最近、3万3000人を超える労働者が数週間にわたってストライキを実施したことで、民間ジェット機の生産の大部分が停止に追い込まれた。