洗顔料にお金かけても意味ナシ? デパコスはラインで揃えないとダメ? 本当の「美容のコスパ」を皮膚科医が検証
プチプラからデパコスまで、百花繚乱のスキンケア商品。肌に効くものを選びたいけど、できれば安く済ませたいと、チョイスに頭を悩ませる人も多いのでは? そもそも、メイク落としから洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、美容液などなど、スキンケアに必要とされるアイテムの中でいったい何に一番お金をかけるのが正解なのか。お財布に優しく賢いスキンケア商品の選び方について、皮膚科専門医の圓山尚先生(クリニックフォア新橋院院長)に教えてもらいました。 【画像】化粧水パシャパシャはNG!? あなたは大丈夫?「スキンケア好き」9割が勘違いしていること ■スキンケアで絶対必要なのは2種類? 洗顔料にお金をかける意味ナシ? ――ズバリ、日頃のスキンケアで一番お金をかけるべきアイテムは、何でしょう? 「これが一番と言えるものはありませんが、化粧水の後につけるアイテムとして、乳液・クリーム・オイルを全部揃える必要はありません。というのも、肌は内部に水分があって、その表面の皮脂膜が内部に水分を留めています。ですから、お手入れではまず『モイスチャライザー』と言われる化粧水などのアイテムで皮膚に水分を与えること、次に『エモリエント』と言われる乳液やクリームなどの油の成分で蓋をすることが重要。最低限、『モイスチャライザー』で1つ、『エモリエント』で1つを揃えておけばOKです」 ――ちなみに、「洗顔は美肌にとって最も重要」と言う人もいれば、「朝は洗顔料で洗わない方がいい」と言う人もいます。洗顔料はどうなのでしょう? 「洗顔料を使うと毛穴のつまりは取れやすいですが、必須というわけではありません。肌にトラブルのない方で、メイクをしていない状態でしたら、35度くらいのぬるま湯で洗うだけでいいでしょう。とくに冬場など乾燥する時期は、洗顔料によって皮膚の油分を取り過ぎてしまい、肌が突っ張ってしまう症状を訴える方も多いので注意が必要です」 ――洗顔料は高いものから安いものまであります。 「美容成分や抗酸化作用のある成分など、様々な成分を配合した洗顔料が市販されています。でも、基本的には汚れを落とすためのものなので、何かを肌に浸透させる役目は必要ありません。むしろ、洗顔料には界面活性剤など石鹸の成分が入っていて、すすぎの際にほとんどの成分は流れ出てしまいますので、そこにお金をかける意味はないでしょう」