カイルくんよりこっちだろ! AI「冴子先生」をOfficeアシスタントに復帰させる方法
以前、弊誌で「ChatGPT」を搭載したカイルくんの「Microsoft Excel」マクロ「カイルくんGPT」を紹介したところ、ぜひこれの「冴子先生」バージョンがほしいとの声が多く寄せられたそうで、姉妹製品「冴子先生GPT」が開発された。本稿ではこれを実際に試してみたい。 【画像】作者のブログから「冴子先生GPT」のZIP書庫ファイルをダウンロードし、右クリックメニューから適当な場所へ展開 「冴子先生」は、かつて「Microsoft Office」のヘルプ機能として採用されていたキャラクター。「お前を消す方法」でお馴染みのイルカ「カイルくん」とは、いわば同僚に当たる。古参ユーザーであれば、「Office 2010」がパッケージ販売された際にリアル冴子先生が販促キャラクターとして活動していたことを覚えているかもしれない。 「冴子先生GPT」はOpenAIのチャットAI「ChatGPT」を利用し、かつての「Office」マスコット・冴子先生を復活させた「Excel」マクロだ。現在、作者のブログから無償ダウンロードできる。 ZIP形式で圧縮された書庫ファイルを展開したら、OpenAIのAPIキーを取得・設定する作業と、マクロのセキュリティ保護を解除する作業を行う。 OpenAIのAPIキーは、「platform.openai.com」で取得できる。OpenAIのアカウントを作成し、クレジットカードを登録して、少額でいいのであらかじめチャージしておく。取得したOpenAI APIのシークレットキーは、展開フォルダーのルート(最上位フォルダー)にある「APIkey.txt」に書き込み、保存しておこう。 マクロのセキュリティ保護を解除するには、「AssistantGPT.xlsm」という名前のマクロファイルのプロパティを開き、[許可する]チェックボックスをONにする。これを怠ると、「Excel」の保護ビューを解除してもマクロの実行がブロックされてしまう。 準備が完了したら、「AssistantGPT.xlsm」をダブルクリックして開く。黄色い保護ビューの注意バーが現れたら、[編集を有効にする]ボタンを押して、マクロの実行を許可しよう。すると、起動方法が書かれたシートが開くので、案内通り適当なセルをダブルクリックして「冴子先生GPT」を呼び出す。冴子先生をクリックすれば、吹き出しに「ChatGPT」のプロンプトを入力できるようになる。 この「冴子先生GPT」は「ChatGPT」がベースだが、ちゃんと冴子先生としての自我も備えているようで、自己紹介をお願いすれば、自分が「Office」のアシスタントであると答えてくれる。「Office」に関することを聞くと、それなりに正しく答えてくれるので、案外役に立つ。 なお、編集部では「Microsoft 365」の「Excel」バージョン 2405(2024年5月版)で「冴子先生GPT」の動作を確認している。「Office 2021」などでも問題なく利用できるだろう。 ソフトウェア情報 「冴子先生GPT」・【著作権者】 デジィEXP ・【対応OS】 (編集部にてWindows 11で動作確認) ・【ソフト種別】 フリーソフト ・【バージョン】 -(23/05/29)
窓の杜,樽井 秀人