横浜M、実った執念 終盤3分間の逆転劇―Jリーグ
置かれた状況も、試合内容でも、横浜Mは勝たなければいけなかった。 「特別な夜になった。本当に勝利が必要だった」。試合終了間際の劇的な逆転。ヒーローとなったヤンマテウスの表情には、安堵（あんど）の色もにじんだ。 1―1の後半早々、広島が退場者を出して流れが一気に傾いた。だが、後半32分にスローインを大橋に奪われて、勝ち越しを許す。ここ最近の戦いからすれば、集中力が切れてもおかしくない場面。「きょうは踏ん張れた」。松原が振り返ったように、左サイドを軸に粘り強く迫った執念が実った。 後半42分、アンデルソンロペスが宮市のクロスを押し込み再び同点。後半ロスタイムに入る直前には左から中央を突いて、最後は頼みのヤンマテウスが左足で技ありの一発。「いいゴールだった」。土壇場の3分間で試合をひっくり返し、ホームの会場は歓喜に包まれた。 直近、上位の鹿島、町田に屈する屈辱を味わったものの、4季ぶりの3連敗は免れた。「この勝ちは自信になる。いい1勝だった」と宮市。1試合消化が少ないとはいえ、12位に納得できるはずがない。この後の厳しいアウェー2連戦は正念場となる。
