震度6弱の地震から5日 愛南町・宇和島市では…あす以降大雨による土砂災害にも十分注意
県内で震度6弱を観測した地震からきょうで5日となりました。被災地では、あす以降大雨による土砂災害に十分注意が必要です。 宇和島市役所ではきのうから1階ロビーに特設の窓口を設け、住宅などに被害を受けた住民からの罹災証明書の申請を受け付けています。市によりますと、きょうまでに30件の申請があったということです。 また隣の窓口では、被災した建物の雨漏りなどを防ぐための、ブルーシートも配布していて、きょうは午後2時半までに16組が訪れたということです。 きのう午後1時。震度6弱を観測した愛南町を中村知事が視察しました。 まず訪れたのは旧内海村の柏崎漁港。歩いてみると、地割れを起こしている場所があるほか… 知事:「そうかこっち側が沈下したんだ」 町職員:「7センチか8センチ」 知事:「この下はどうなってるの?」 町長:「これもう埋めただけ」 知事:「埋めただけか。それでこうなってるんですね」 岸壁の接岸部分から陸地をつなぐ通称「エプロン」と呼ばれる場所が、およそ170メートルにわたって最大で9センチ程度沈下しています。こうした沈下が町内の漁港7か所で発生しているということです。 こちらはきょうの御荘漁港…地震の影響で、およそ50メートルに渡り岸壁の一部が3センチ沈下する被害が出ました。 午前11時、水揚げが始まると… 愛南漁業協同組合 御荘支所 久徳武史さん: 「段差があることによって水揚げにちょっと支障はでますね。今週の木曜日に応急の処置で県に直してもらうような段取りになりましたので早急に対応してもらってよかった」
続いて知事が訪れたのは石垣の里として知られる外泊地区。 愛南町外泊地区吉田幸稔区長: 「ここが、わりと大きい崩壊現場なんですけど、畑の土地からちょっと上がったところというのがやっぱり崩れやすくて」 雨風などから集落を守るため積み上げられた石垣が地震により、およそ10か所崩壊しました。 知事: 「河川や道路の場合は、災害対応の制度も使えるのでバックアップの仕方が明確なんですけど、今回宇和島の場合は文化会館であるとか体育館とか公共施設、愛南町の場合は町が管理している港湾こういったところが被害を受けているということが明確でした。そこの部分にどういった制度があるのかというのは現場にはすぐに調べるように指示をしていて、県としてできるフォローをしてきたい」きょう、外泊地区では地元「いしがき守ろう会」の4人が石垣を積み上げ復旧作業にあたっていました。 いしがき守ろう会 吉田清一さん: 「急いでもなかなかできんのよこの石というのは。安全第一やしまた積んで崩れてもいけんしね」 作業完了までには20日程度かかるということです。 あす南予では、夜のはじめ頃からあさってにかけ大雨となる見込みです。 あす夕方までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で南予が50ミリ東中予が30ミリ。 また、あす夕方からあさってまでに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で全域で50ミリとなっています。 南予では発達した雨雲が停滞した場合は警報級の大雨のおそれがあります。先週の地震で揺れの大きかった地域では、地震前と比べて少ない雨でも土砂災害が起こりやすい状態になっているため、土砂災害に十分注意してください。