ごみ収集車、ブレーキかけず女児に接触か 横断歩道を自転車で横断中 浜松の小4死亡事故
浜松市浜名区新原の市道で13日、小学4年生の女児がごみ収集車にひかれて死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで浜北署に現行犯逮捕された会社員の男(60)=浜松市中央区小豆餅2丁目=はブレーキをかけないまま横断歩道に進入し自転車で横断中の女児に接触した可能性があることが14日、関係者への取材で分かった。同署は、容疑者が前方を十分に確認していなかったとみて、容疑を過失致死に切り替えて当時の状況を慎重に調べる。 浜北署は同日、死亡した小4女児の氏名を発表した。
現場は交差点付近の信号のない横断歩道。関係者によると、女児は自転車に乗っていたとみられ、東から西へ渡る最中に、北進していた収集車の前面左側が接触したとみられる。女児は頭を強く打ちその場で死亡が確認された。女児はヘルメットを着用していた。自宅から用事で出かける途中だったとみられる。 収集車は事業者の可燃ごみを回収する正規のルートを走っていた。接触時、市道の時速制限である40キロ程度で運転し、徐行はしていなかったとみられる。
容疑者が勤務する同市天竜区二俣町の廃棄物処理業リサイクルクリーンの社長(58)は同日報道陣の取材に応じ、女児と遺族に対する謝罪の言葉を繰り返した。容疑者は運転手として20年間勤務し、持病などはなかったが、3年前に市内の交差点で車数台がからむ多重事故を起こした。けが人はなく、安全運転の講習を受けた後、約1週間で復帰したという。 同社は本年度の安全運転管理推進事業所として天竜署などから指定証の交付を受けたばかりだった。自転車事故で児童が亡くなったのは県内では約5年ぶり。県警は15~17日の3日間、県全域の通学路で子どもを交通事故から守るための緊急抑止対策を講じる。 女児が通っていた小学校は今週、登下校の安全対策として、集団下校を実施する。地元ボランティアによる見守りも強化するという。