もしかして難聴かも?「聞こえ」を”指”を使って簡単にチェックする方法を専門家が伝授
日常の音の聞こえでチェック
検査を受けるのはハードルが高い、なかなか検査を受ける機会がないというかたも多いと思います。前述のように、加齢性難聴はある日突然起こるものではなく、じわじわと進行し、自覚しにくいため、本人よりもご家族が先に気づく場合が多いものです。ご家族から見て、こんなことがあったら「難聴の可能性あり」「一度耳鼻咽喉科に連れて行こうか」「補聴器の検討してみてもいいかも?」というシーンを以下にピックアップしてみました。
日常生活でこんなことありませんか?
□電子体温計の計測が終わっているのに脇に挟んだまま □お客さんや宅配便の荷物がきてピンポンが鳴っていても気が付かない □冷蔵庫が開けっ放しでピーピー音がしているのに、ほったらかし □電子レンジの中に温めた料理がそのままになっている 前述の通り、年を重ねるにつれ「高い」音から聞こえにくくなっていきます。とくに日常生活では、電子体温計のアラームなど、家電が発する高音の短い音がよく聴こえないことが多くなります。「物忘れが多くなったのかな?」と思われることでも、実は聞こえにくいからこそ起こっているかもしれません。 当店のお客さまにも、「父親(80代前半)が台所で水を飲んでいて冷蔵庫の前に立っているけど、冷蔵庫が開いたままになっているのを気づかない。『おじいちゃん冷蔵庫が開いてるよ』と孫がわざわざリビングから歩いてきて閉めてくれるんです」と、娘さんが打ち明けてくださいました。 このご家族は、親子3世代で毎晩食卓を囲むほど仲が良く、「おじいちゃんだけが会話に入ってこないからおかしいと思った」といいます。家族の距離が近いので、家族みんなでおじいちゃんの「聞こえ」の異変にいち早く気づくことができ、補聴器を検討することになりました。
補聴器検討のきっかけ「一番多いのはテレビの音量」
これまでお店にいらっしゃったかたに、「補聴器をつけてみようかなと思ったきっかけはなんですか?」と伺うと、もっとも多かったのが、「家族にテレビの音の大きさを指摘された」ということでした。 例えば、普段は一人暮らしをしていて、帰省してきた息子家族が来て、「テレビの音量にびっくりした」「玄関のカギを開ける前からテレビの音が外に漏れ出ていた」というエピソードや、娘夫婦と暮らしているけれども、「母親のテレビの音がうるさいから一緒にテレビを見なくなった」ということも聞くことが多いです。 テレビは家族団らんの一つの役目を持っていると思います。家族みんなにとって最適な音量でテレビを見て、楽しい時間を過ごせるといいですね。