現在45歳、今まで専業主婦ですが「老後」が不安です…60歳までパートで「月10万円」稼ぐと、将来の年金はどれくらい増えるでしょうか? 少しでも増えたらうれしいです
老後が近づくにつれ、将来に関する不安が増していく人は多いのではないでしょうか。中でも老後のお金について不安に感じ、ずっと専業主婦だった人が働き始めるという場合もあるでしょう。 専業主婦は年金など、自身での社会保険料の負担はありませんが、老後の年金も会社員ほどはもらえません。ただ、条件を満たしたうえで働いて社会保険料を負担すれば、その分将来受け取る年金の金額も増えます。 本記事では、専業主婦だった人が45歳から60歳までの15年間、パートで毎月10万円を稼いだ場合、将来受け取る年金の金額がどれくらい増えるのか解説しています。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
ずっと専業主婦だった人がもらえる年金は老齢基礎年金のみ
日本の年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建てです。会社員などは両方に加入しているため、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取れます。一方、ずっと専業主婦だった人が受け取れる年金は基本的に老齢基礎年金のみです。 専業主婦の場合会社員経験がある人よりも受け取る年金の金額は少なくなるため、年金受給額を増やすことなどを目的に、中高年以降にパートで働いている人も多くいます。
パートで厚生年金に加入するための条件
パートなどで働いていても、全員が自身で社会保険料を負担しているわけではありません。2024年3月現在、社会保険適用者の基準は下記(1)~(5)をすべて満たすことです。 (1)労働時間が週20時間以上 (2)賃金が月8万8000円以上 (3)雇用期間が2ヶ月を越えて見込まれる (4)学生ではない (5)勤務する企業の従業員数が101人以上 なお、(5)については、2024年10月から101人から51人に基準が拡大される予定です。
45歳から15年間毎月10万円稼いで増える年金の金額
社会保険適用者の基準を満たしたうえで、45歳から15年間パートとして働き、その間毎月10万円を稼いだ場合、どれくらい将来受け取る老齢厚生年金の金額は増えるのでしょうか。 厚生年金にはいくつか種類がありますが、今回はメインの「報酬比例部分」について見ていきます。報酬比例部分の計算式は「平均標準報酬額×5.481÷1000×勤務月数」です。 平均月収が10万円の場合、平均標準報酬額は9万8000円になりますので、計算式に当てはめると次のとおりです。 9万8000円×5.481÷1000×12月×15年間=9万6685円 つまり、月額にすると1万円近く増える計算です。決してそれだけで老後の生活が安心といえる額ではないかもしれませんが、家計の助けにはなるでしょう。