鹿児島県警の野川明輝本部長は２０日会見し、４月から３人の現職警察官が逮捕されていることについて謝罪しました。このうち２人について、懲戒免職処分などにしたことを発表しました。 鹿児島県警・野川明輝本部長 「県警職員が逮捕される事案が短期間に複数発生し、県民の皆さまの安全安心に大きな不安を生じさせてしまったことについて、改めて県民の皆さまに深くお詫び申し上げます」 会見に姿を見せた野川明輝県警本部長は冒頭、４月から３人の現職警察官の逮捕が相次いでいることについて謝罪しました。そして捜査情報を第三者に漏えいした罪に問われ２０日起訴された藤井光樹被告（４９）を懲戒免職処分としたことを発表しました。 県警はこの情報漏えいについて、藤井被告が情報を流出させた相手が、警察業務で接していた福岡市の６０歳代の会社役員の男性だったとして、現在この男性から任意で話を聴いていることを明らかにしました。 藤井被告は情報を漏えいすることで、会社役員の男性から何らかの見返りが得られることを期待していて、それによって組織内での評価を高めたり、警察業務を円滑に進める目的だったと話しているということです。 捜査資料は本来、事件担当者だけがアクセスできるものでしたが、少なくとも２０２０年から公安課の担当者以外にもメールが送られていて、閲覧できる状態だったということです。 この事件に関連して県警はこれまでに９５件の事件で３０４人の個人情報の漏えいを確認していて、被害者に説明と謝罪を行っているということです。 また県警は、２０２４年３月中旬、県内の屋外で県内に住む４０代の知人女性に対し、体を触るなどわいせつな行為をした不同意わいせつの罪で５月９日に起訴された警備部公安課の警部、幸得健一郎被告（５１）について、２０日付で停職６カ月の懲戒処分にしたことも発表しました。 このほか、県内の女子トイレで盗撮した疑いで５月逮捕された枕崎警察署の巡査部長、鳥越勇貴容疑者（３２）について県警は「事実関係を調査し、厳正に対処する」としています。