ランナーたちが列をつくる名物・イノシシ鍋…犬山ハーフマラソンでのおもてなし
来年2月に開催される読売犬山ハーフマラソン(愛知陸協、読売新聞社など主催)では、発着点となる内田防災公園(犬山市犬山三反田)に「おもてなしコーナー」が設けられる。地元の名物やグルメが味わえる屋台が並び、全国から集まったランナーを温かくもてなす。 犬山市で製茶業を営む日比野清正さん(65)は、大会に向けて準備を始めた。本業のお茶やお茶を使ったジェラートとともに、名物となったイノシシ鍋を提供する。地元の猟友会に協力してもらい、害獣として駆除されたイノシシ肉は野趣にあふれる。煮込んだ鍋は、毎年、走り終えたランナーが長い列をつくる。 犬山ハーフにおもてなしコーナーが登場したのは2014年の大会から。日比野さんは欠かさず出店している。「コース終盤の木曽川沿いは風が冷たい。冷えた体を温めるものを提供したかった」と話す。 1年目は豚汁にしたが、2年目からはイノシシ鍋を続けている。「豚汁は全国どこでも一緒。もっと特徴のあるものをと考え、イノシシにした」。楽しみにするランナーも多く、「今年も来ましたよ」「完走おめでとう」と声を掛け合う姿が見られる。 犬山城近くの木曽川遊歩道では三十数年前から朝市が開かれている。日比野さんは朝市の出店者らに犬山ハーフへの出店を呼びかけている。朝市仲間の舟橋建二さん(73)は来年の大会で初めて出店する。チーズやベーコンの燻製を作っている舟橋さんは、当日、燻製にしたフランクフルトを販売する。「その場で食べてもらえるものをと考えた。みなさんの反応が楽しみ」と話す。 おもてなしコーナーには約30店が出店する予定で、ゼッケンについたクーポン券(300円)で手軽に味わえるものが多い。このほかにも、特産の自然薯(じねんじょ)を練り込んだドーナツ、老舗和菓子店のぜんざいやういろう、犬山のご当地グルメ「豆腐田楽」、手作りシフォンケーキなどが並ぶ予定だ。同コーナーへの出店情報は12月中旬以降、大会のホームページ(http://www.inuyamahalf.com)で閲覧できる。