北欧家具はデザインだけじゃない。機能性や技術がすごいインテリアショップをレポート!
好感度なインテリアのショップやショールームの見どころを、モダンリビング編集歴20年以上の編集長の高坂敦信が全力でレポート! 【写真集】北欧の注目ショップの2軒の魅力を編集長が独自に分析&レポート! 今回は、北欧を代表するデザイナー、ハンス J. ウェグナーの作品を中心に扱う「カール・ハンセン&サン フラッグシップストア 東京」と7つの北欧ブランドを取り扱う「スカンジナビアン・リビング東京」を訪ねました。北欧ブランドならではの機能とデザインを両立した秀逸なアイテムばかり。紹介するアイテムを絞り込むのが大変でした。
【カール・ハンセン&サン】家具に宿る優れたデザインと技術が日常を特別に
大開口の吹き抜け空間が出迎えてくれる2フロア構成。ブランドを代表するYチェアをはじめ、新旧の著名デザイナーの作品が美しく配置されています。カール・ハンセン&サンは1908年に創業したデンマークの老舗ブランド。当初から木工技術に優れ、知名度の低かったハンス J. ウェグナーと協業するなど、デザインと共に技術力を高めてきました。それを確かめるように座って触れて試したなかから、アイテムを紹介します。
チェアとの組み合わせが似合う“懐の深い”ソファ「EMBRACE SOFA」
北欧ブランドの魅力の1つが木工技術を生かした一人掛けのチェアの存在。このチェアを引き立ててくれる存在が「EMBRACE SOFA」です。3人のオーストリア人デザイナーによるデザインスタジオ、EOOS(イーオス)が手掛けています。プレス担当の阿部理歩さんが「脚部やテーブルなどソファの木フレーム部分の構造や仕上げには、高い職人技術が用いられており、カール・ハンセン&サンらしさを感じていただける部分ではないかと思います」と解説してくれました。もちろん掛け心地も秀逸です。
【スカンジナビアン・リビング】家具・照明・建材まで良質な北欧デザインをトータルで
スカンジナビア・リビングはPPモブラー、フレデリシア、リーファなど、7つの北欧ブランドが一堂に会するストア。加えてフローリングや壁材など建材も扱っていて、良質なノルディックデザインをトータルで体感できるのが魅力です。今回は知名度が高く人気のある定番チェアなどはあえて除外。改めてショールームをチェックし、“コーディネート目線”でおすすめのものを選びました。
北欧の“異端”。個性的だからこそ合わせやすい「pp130 Circle Chair」
生涯500種類以上ものチェアをデザインしたハンス ・J.ウェグナー。そのなかでも群を抜いて個性を放っているのがこの「pp130 Circle Chair」です。北欧の椅子といえばシンプルなデザインのイメージが一般的ですが、これはその対極。1986年にデザインされ今もなお販売され続けている“アバンギャルドの定番”といえるでしょう。他に類のないデザインは、シンプルとは逆のベクトルでコーディネートしやすいもの。単体でソファと合わせても主張しながらインテリアになじむ不思議さは、デザインと機能、それを実現する高い技術が備わっているからでしょう。