【プレビュー】優勝争いの行方を占う”上位対決”。神戸が悲願へ近づくか、名古屋が意地を見せるか | Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田生命J1リーグは11月24日から25日にかけて第33節が開催。25日、ノエビアスタジアム神戸ではヴィッセル神戸と名古屋グランパスの一戦が行われる。 ●【動画】プレミアリーグの"ウイング"論|PremierLeague FREAKS Voice#12
クラブ初のJ1優勝にあと一歩のところまで迫っている首位の神戸と優勝争いからは脱落している5位・名古屋が残り2試合というタイミングで激突する。 神戸は悲願に着実と近づいている。神戸と横浜FMの差は僅か「2」だが、今節神戸が勝利し、横浜FMがアルビレックス新潟に引き分け以下に終わった時、クラブ初のJ1タイトルを手にすることが決まる。一方で神戸が敗れ、横浜FMが勝利した場合には土壇場で順位の逆転を許すことになる。金曜日に先立って行われる横浜FM対新潟の結果によって、プレッシャーのかかり方が変わることになるが、どちらにせよ、悲願に近づくためには勝たなければいけないというプレッシャーとの戦いとなる。 ただ神戸は、リーグ戦で5試合負けなし(4勝1分け)と好調だ。しかもこの間に横浜FMとの直接対決やセレッソ大阪や鹿島アントラーズ、浦和レッズといった上位を相手にしっかりと勝負強さを示し、着実に勝ち点を伸ばしてきたことで、この終盤に勢いづいている現状は何よりもポジティブだ。 そんな勝負強い神戸を牽引してきたのは何といってもここまで22ゴールを挙げ、得点ランキングのトップに立っているFW大迫勇也だ。得点王争いでも横浜FMのFWアンデルソン・ロペスと1点差と激しいバトルを繰り広げているエースが神戸の最大の強みであることは間違いない。前節はオフサイド疑惑のかかる決勝点にはなってしまったが、ここ2試合連続ゴール中と好調だ。神戸の10番に期待されるのは、チーム、そして個人でのタイトル獲得へのゴールになるだろう。 対する名古屋は、シーズンを通じて上位をキープしてきたものの、夏にマテウス・カストロがサウジアラビアへ移籍したことを機に成績も失速し、優勝争いからも脱落してしまった。ただ現状、3位の浦和とは勝ち点「3」差。AFCチャンピオンズリーグ出場の可能性のある3位以内の可能性は残されている。こちらも3位フィニッシュを目指す上では勝たなければいけない一戦になる。 ただ名古屋がいま、直面している課題はやはり得点力だ。リーグ戦では、マテウス・カストロが移籍した後は一度も複数得点を奪えておらず、直近では攻撃的なウイングバックでもあるMF久保藤次郎や技術力の高いMF和泉竜司を起用することで試行錯誤している段階だ。それを結果に結びつける来季に繋がる手応えを掴みたいところだ。 また直近のリーグ戦での対決では、名古屋が5試合負けなし(2勝3分け)と好相性を誇っている。特に前回対戦では、神戸に2点を先行を許した状況からFWキャスパー・ユンカーとDF藤井陽也のゴールで土壇場でドローに持ち込んでいる。特に3バックの一角を担う藤井は、神戸の攻撃の軸となる大迫やFW武藤嘉紀を抑える上でもカギを握る存在として注目だ。 お互いの調子では神戸に分があるが、直近の対戦成績では名古屋に軍配が上がっている。J1優勝争いの行方を左右する”上位対決”にどんなドラマが待っているか注目の一戦だ。