７回、マウンドに集まり天を仰ぐ熊本国府の選手たち（撮影・早浪章弘）

　「選抜高校野球・１回戦、熊本国府２－１近江」（１８日、甲子園球場） 　第３試合は１－１のままで両チーム譲らず、延長十回のタイブレークに突入した。熊本国府は表の守備を無失点で切り抜けると、その裏、１死満塁から暴投でサヨナラの１点を挙げた。 【写真】天国→地獄　近江・西山の169球目　待っていた非情すぎる結末 　熊本国府の山田監督は「なかなか全国では勝たせてもらえないと思わせられたゲーム。ピッチャー中心にどんな状況でもしっかり守ろうと。練習してきたことがここで出せた」と語った。高い守備力は「基本の徹底。どんな展開になっても自分が自信を持って守れるように」と説明した。 　第１試合の八戸学院光星－関東第一のゲームでもタイブレークに突入していたが、第３試合も両チームの守備が際立って譲らない展開に。熊本国府は１－１で迎えた九回、２死二塁の好機を作ると梅田がカウント１－３からスライダーを左前にはじき返し、一、三塁と好機を拡大した。最後は２番・野田が追い込まれながらも三塁へ痛烈にはじき返したが惜しくも野手の正面を突いた。 　今大会から低反発バットが導入され、この日の３試合は長打が少ないゲームに。第２試合の星稜－田辺戦も白熱した大接戦になっていた。