60代の貯蓄は1500万円、40代の負債は1050万円…多くの人が意外と知らない「定年後の事実」
40~60代の負債額
さきほど、30~40代では負債が減っていくという話があった。 大きなもので言えば、住宅や土地に関する負債・ローンになるが、どれほどの額なのだろうか。 〈一般的な家計では20代から30代に負った借入金を徐々に返済し、高齢期に向けて貯蓄を増やすといった行動をとる。 負債の大半は住宅・土地に関するものである。住宅・土地に関する負債の額は30代の平均値で1337万円。これは住宅を購入していない人や親から贈与を受けた人なども含まれた数値であり、実際に住宅ローンを組んだ人に限れば負債額はさらに大きい額になると考えられる。 負債額は年齢を重ねるごとに縮小していく。40代では1052万円、50代に578万円、60代には190万円まで減少し、定年後にはほとんどの家計が住宅・土地に関する負債を完済することになる。〉(『ほんとうの定年後』より) 60~80歳を豊かで自由に過ごすために、どれくらいの貯蓄があればいいのか。現役世代ではどれくらいの負債があるのか。 データを知ることで、定年後に抱く漠然とした不安は解消され、充実した人生を設計できるはずだ。 つづく「多くの人が意外と知らない、ここへきて日本経済に起きていた「大変化」の正体」では、失われた30年を経て日本経済はどう激変したのか、人手不足が何をもたらしているのか、深く掘り下げる。
現代新書編集部