「決断のきっかけは“人のせい”でもいい」 元“てれび戦士”長谷川あかり(28)が22歳で引退&結婚→料理家になるまで
「ちょっと頑張って大学に行ってみたら?」
――料理を作ることが大好きなのに、調理ではなく栄養学を学ぼうと決めたのはなぜですか? まず「大学に行きたい」っていう気持ちがあったからなんです。高校卒業後は芸能活動に専念していたので大学に行ってみたいという想いがありましたし、結婚した時に夫が「あかりちゃん、ちょっと頑張って大学に行ってみたら?」って言ってくれたこともあって。 ――ご主人が? はい。それまでずっと同じことをやってきた人生だったので、「世の中にはいろんな考え方があるし、他にやりたいことがすぐ見つかるわけじゃないだろうから、大学で何かを学んで、ちょっと時間をかけてやりたいことを探してみてもいいんじゃない?」って。 それで自分が興味のある“食”とリンクする分野を学ぼうと、まずは短大の栄養学科に入学しました。
短大から大学へ、管理栄養士の資格を取った理由
――念願かなって栄養学を学び始めたわけですね。 でも、実際に学んでみると、栄養学って期待していたものと違っていたんですよ。 私、もっとポップなものだと思っていたんですよね、栄養学って。「この栄養素を摂るとお肌がピカピカになります」とか(笑)、何か魔法の薬を教えてくれるような学問をイメージしていたんです。 ――なるほど、栄養学と聞くと確かにそういう期待をしてしまうかも。 つまり、巷では栄養学のそういう側面ばかりがもてはやされているんでしょうね。「美肌に効く」とかのほうがキャッチーだし面白いから。 でも実際に大学に入ったら、もう全然違う。まず、食べ物は薬じゃない。 当たり前なんですけど、何かを食べて直ちにどんどん体が変わるようなことがあってはならないし、そういうものじゃないところが食べ物の良さなんだと。だから、想像していたような、分かりやすい面白さのものじゃないんだって初めて気づいたんですよ(笑)。 それで短大に2年通ってようやく分かったのが、栄養学はまだ何も分からないってことで(笑)。最低でもあと2年は勉強しないとだめだと思い、そのまま大学に編入して学び、管理栄養士の資格を取りました。