都立明治公園に商業店舗が開業、ゴールドウインの新業態や初出店カフェなど6ショップ
東京建物が代表を務めるTokyo Legacy Parksが運営等を行う「都立明治公園」が、1月31日に飲食店やアパレル用品店などの商業店舗を園内にオープンする。開業に先駆けて、1月29日に報道関係者に向けた内覧会が行われた。
同公園は、1964年の東京オリンピック開催に合わせて誕生。その後、隣接する国立競技場の建て替えを機に再編を行い、国立競技場の前庭部分を整備して拡張リニューアルを実施し、2023年10月31日に一部開園した。同エリアは、都立公園では初となる、都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した新たな整備や管理運営を手掛ける公園となっており、公募により選定・設置した民間事業者の施設から得られる収益を活用して、周辺の園路や広場といった公園施設の整備を一体的に行っていくという。 敷地面積1万6179平方メートルの園内には、芝生広場「希望の広場」や渋谷川をモチーフにした水景を取り入れた「みち広場」などの3つの広場や、約7500平方メートルの樹林地である「誇りの杜」といった公園施設を2023年10月に設置。今回は新たに建設したA~Eの5つの棟内に、カフェやレストランなどの飲食店や、アウトドアアクティビティショップ、リラクゼーション施設など、計6店舗を開業する。それぞれ110~560平方メートルの建築面積からなる5つの棟は、木ルーバーやアースカラーの外壁、無垢な質感の木材などを共通して採用し、公園内の自然の風景と調和するデザインを意識して設計したという。 5つの棟のうち最も規模の大きいA棟には、今年3月オープン予定の2店舗が出店。1階に入る「Meiji Park Market」は、ベーカリーとフライドチキンサンドショップ、コーヒーショップからなる複合型フードホールとして展開する。天然素材を用いたパンなどが人気の日本橋小舟町のベーカリー「Parklet」と、同カフェ部門がスピンオフした「Parklet Kiosk」、都内初出店のバターミルクフライドチキン専門店「Baby J’s」の3店舗が立ち並び、店内中央に設けた約70席を備えるパブリックスペースで、自由に飲食が楽しめるようになっている。 同棟の2~3階には、東京建物グループが運営する都市型スパ事業の第1号店として「TOTOPA 都立明治公園」がオープン。サウナクリエイティブ集団 TTNEの松尾大氏と共同開発した3種類のサウナや水風呂、ランニングステーション、フィットネススペースを完備した、運動とリラクゼーションで心身のリフレッシュを促す新たなスパ施設を提案する。 B棟には、都内8番目の公園内店舗となる「スターバックス コーヒー 都立明治公園店」が出店。近隣で働き暮らす人々の日常使いと、周辺施設でのイベント開催時の多数の来街者の来店を想定し、1階にはスタンディング利用も可能なハイテーブルを中心に、2階には公園の景色を眺めながらゆったりと滞在できるローソファーやテラス席を配置したという。また、店内には風のそよぎを想起させるような木仕上げの壁面や、蛍の光から着想を得たライトを取り入れるなど、自然の要素を都会的に整えたデザインを採用している。 C棟には、ゴールドウインが手掛ける新業態のアウトドアアクティビティショップ「PLAY EARTH PARK WONDER STORE 都立明治公園」がオープン。公園の自然の中で、大人も子ども楽しめる遊びの拠点となるような特別な店舗体験ができる空間を目指すとしており、大人・子ども用の「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のスポーツアパレルの販売をはじめ、同社初導入となる公園内で使用できるキャンプチェアやテーブル、マットレス、クーラーボックスなどのアウトドア用品(2時間 550円、終日 1100円)や、環境配慮素材を使った遊具(2時間 330円、終日 660円)のレンタルサービスを提供する。また、同店舗の限定商品として、明治公園のシンボルであるオリーブの木のモチーフをあしらったオリジナルロゴ刺繍入りのTシャツ(2色展開、大人用 7150円、子ども用 5500円)とキャップ(大人用 6600円/全て税込)を販売する。 そのほか、1月31日から2月12日までの期間には、同店前の「希望の広場」で「PLAY EARTH PARK #StrawPlayground」を展開。千駄ヶ谷の地名にゆかりのある「茅」と職人技を融合して制作した、かまくらなどの自然素材の遊具を設置しているほか、茅枕やかごなどを作るワークショップの開催も予定している。