【速報】完成したパビリオン『初』の引き渡し 最初の国は「ヨルダン」 各国の『内装工事』本格化 人手不足で「一般住宅」の工事が遅れる可能性あり
来年の万博会場となる夢洲で完成したパビリオンの建物が参加国に初めて引き渡されました。 11日、完成した海外パビリオンの建物が博覧会協会から初めて引き渡された国は『ヨルダン』です。
ヨルダンのパビリオンは、メインの展示場が円形となっていて奈良県上北山村で伐採した杉で囲われるようなデザインとなっています。 ワディラム砂漠をイメージして、床には砂が敷かれ、壁にはヨルダンの文化などを見せる動画が映し出されます。
ヨルダンパビリオンの館長が、以前から土砂災害に見舞われた上北山村の復興プロジェクトに携わっていたという縁から、上北山村の杉が使われることになったということです。 【ヨルダンパビリオン館長 アフマド・ジョブラーンさん】「未来を紡ぐのテーマで考えています。人と人、文化と文化。国と国を紡ぐというのを考えている。現代のヨルダンから入ることを考えています。ヨルダンの中に歴史、1万4000年の歴史をちゃんと見せる」
■『タイプB』建物は協会が建設 外装や内装工事を参加国が担当
ヨルダンが出展するのは「タイプB」と呼ばれるパビリオン。 タイプBとは、参加国が自前でパビリオンを建設する「タイプA」とは異なり、博覧会協会が建物を用意するパビリオンで、今後ヨルダンは建物の外装や内装工事に取り掛かることができます。 (タイプA:独自に設計・建設、タイプB:外装・内装・デザイン、タイプC:共同館)
「タイプB」にはヨルダンのほかにも南米のチリなどが出展する予定で、先住民族から伝わる伝統的な織物を展示するほか、ワインなど食文化を楽しめるエリアも計画しています。 そのほか、「タイプB」の建物の中に「ロフト」を作るデザインも人気だということで、各国が独自の内装で個性を表現しようと準備を進めています。 協会によると、タイプBや各国が共同で出展するタイプCの建物については全て竣工していて、これから順次、各国に引き渡すということです。
■内装業者の人手不足 万博の工事が『一般住宅』の工事に影響する可能性あり
このように来年4月の開幕に向けて、国内外の多くのパビリオンで内装工事が本格化するため、懸念されているのが、内装業者の人手不足です。 帝国データバンクによると、夢洲での工事が一般の住宅の工事などにも影響する可能性があるということです。 帝国データバンク大阪支社の三好暁久さんは「だいたい建物の完成のお尻が同じくらいになってきますと内装工事は建物の最後に施工する。みんな仕事し始めると、例えばマンション工事やっているところとかは人がいなくなる、施工ができないということが起こりうる」と話しています。
関西テレビ