五重塔 四季を光で表現 第2弾プロジェクションマッピング始まる【山口】
山口市の香山公園で8日、檜皮(ひわだ)ぶき屋根改修中の国宝瑠璃光寺五重塔に設置された外壁シートを使ったプロジェクションマッピング「昇華-大内文化」が始まった。室町、戦国守護大名の大内氏の栄華をテーマとした光の演出第2弾で、四季を通じてその世界観を表現している。来年1月3日まで。 高さ24㍍、横幅18㍍のシートに、冬、春、夏、秋の順番で約10分の映像を投影。雪景色の五重塔や咲き誇る桜。初夏のスイレンが花開く映像が塔前の池の水面に鏡写しになる姿は圧巻。紅葉と一筋の流れ星が五重塔を輝かせる演出には、大内文化の長い歴史と移ろいゆく時代の流れを象徴している。 今回は塔近くの通路にも人の動きで変化するプロジェクションマッピングを設置した。塔の映像に応じて花吹雪や紅葉の回廊が広がる。 監修した舞台芸術監督の森弘一郎さんは「四季の中に時の流れを表現したかった。大内文化の繁栄の背景にある見えないものも感じてほしい」と来場を呼び掛ける。渡邉博志住職は「前回と全く異なり、四季折々の移りゆく様子が表現されていて感動している」と話した。 市の誘客事業の一環でJTB山口支店が企画、運営を担当。総事業費は2730万円。 時間は9月中は午後7時半~10時。10月は午後6時半~10時、11月以降は午後6~10時。土日・祝日は混雑が予想されるため、県庁の駐車場が利用できる。