アニメ『僕のヒーローアカデミア』第149話が放送

堀越耕平による大人気コミックを原作としたTVアニメ「僕のヒーローアカデミア」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系／ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)の第149話が7月20日に放送された。対死柄木弔戦で驚異的な力を発揮した爆豪勝己が「MVヒーロー」#ヒロアカMVPに輝く一方、その安否を気遣う声が視聴者から多数上がっている。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】強い絆で結ばれた雄英BIG3(ほか、第149話場面カット) ■「僕のヒーローアカデミア」 本作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて2014年32号より連載中の堀越耕平による人気コミックを原作としたアニメ作品。総人口の約8割が何らかの超常能力“個性”を持つ世界を舞台に、“無個性”の少年・緑谷出久(通称:デク、CV:山下大輝)が、憧れのNo.1ヒーロー・オールマイトの“個性”を受け継ぎ、名だたるヒーローを多く輩出する雄英高校のクラスメイトたちと共に最高のヒーローを目指していく物語だ。 “ヒロアカ”の愛称で親しまれ、原作漫画は現在40巻まででシリーズ世界累計発行部数が1億部を突破。現在テレビアニメ第7期が放送中、さらに劇場版第4作「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」が8月2日に公開予定となっている。 ■強い絆で結ばれた雄英BIG3がピンチに立ち上がる！ 雄英校舎「天空の棺」で繰り広げられている対死柄木弔(CV:内山昂輝)戦。爆豪勝己(CV:岡本信彦)は必殺技「ハウザーインパクトクラスター」を死柄木に撃ち込んだ。だが、その渾身の一撃も進化する死柄木には通じず、右腕を折られてしまう爆豪。すぐに助けようとしたベストジーニスト(CV:緑川光)やミルコ(CV:木下紗華)も、死柄木のとてつもないパワーに吹き飛ばされてしまう。 そんな窮地に立ち上がったのは、雄英BIG3と呼ばれる、“ルミリオン”こと通形ミリオ(CV:新垣樽助)、“サンイーター”こと天喰環(CV:上村祐翔)、“ネジレチャン”こと波動ねじれ(CV:安野希世乃)だ。“個性”である「透過」を活かして死柄木に向かっていくミリオ。「今の構造が失敗しているから」と平和の破壊を正当化する死柄木に、ミリオは「おまえは友だちがいなかったんだな」「いればわかるはずだ、壊しちゃいけないものがあるって!!」と訴えながら、ねじれのエネルギーを纏った右腕で攻撃を加える。 その瞬間、「僕 ちゃんと友だちいるもん!!」と幼子のような反応を見せる死柄木。どうやらオール・フォー・ワン(AFO/CV:大塚明夫)と死柄木の人格は統合されたが、まだ志村転弧(CV:関根有咲)の人格は完全に溶けきっていないようだ。「長引くと面倒だ」と考えた死柄木は再び爆豪を仕留めに向かう。 その足止めのために攻撃し続けるねじれの頭に浮かぶのは、過去の記憶だ。 好奇心旺盛で不思議に思ったことはなんでも聞いてしまう性格のため、中学時代には「何でも出来る“個性”だからって、そうやってウチらの事見下してんでしょ」と周囲から拒否されることもあったねじれ。相手を知ろうとすると遠ざかってしまう…心を閉ざした彼女に「ヒーロー…誰が好きなんだい!?」と話しかけてくれたのが、同じクラスの環だった。それは、環がかつてミリオに初めてかけられた言葉でもある。 そうして出会った3人の絆は強い。ミリオは死柄木に唯一有効打を通せるとしたら、喰らったモノの特徴をその身体に再現でき、食べれば食べるほど可能性が広がる環だと考えており、ねじれとともに時間を稼ぐ。その間、環は食べたものを身体に再現しながら、ミリオたちからもらった言葉を勇気に変えていた。そして、「皆ありがとう。今はこの重さが俺を強くしてくれる」と渾身の攻撃を死柄木に放つ。 ■爆豪の「サイン欲しかったんだよなぁ」に涙腺崩壊 一方、爆豪もまだ諦めていなかった。環が放った「混成大夥 波動砲(プラズマキャノン)」は死柄木を直撃するも、致命打とならず、再び増殖し始めた触手によってBIG3は追い詰められていく。そんな中、死柄木にふらつく足取りで近づく爆豪。ベストジーニストが「ダメだ行くな!!」と制止するが、次の瞬間、爆豪は目にも止まらぬスピードで死柄木に攻撃を仕掛けるのだった。 掌の汗腺からニトロのような汗を分泌し、それを自由に爆発させることができる爆豪の“個性”「爆破」。汗を溜め、玉として放出する必殺技「クラスター」は掌の腺に多大な負担を強いるため、汗の玉は“別の出口”を求めて体中から漏れ出す。結果、全身が爆発を起こし、攻撃のスピードとパワーが格段に上がったのだ。だが、その反動を爆豪の体も受けることとなる。爆豪は体中の痛みを感じながら、デクがオールマイト(CV:三宅健太)から「OFA(ワン・フォー・オール)」を継承した直後、力を制御できずに指を何度も折っていたことを思い出していた。 「なァ出久」「俺まだおまえに追いつけるかな」と心で語りかける爆豪。最初はデクが爆豪を追いかけていたのに、いつの間にか爆豪がデクを追いかけていた。その事実を受け入れられない時もあったが、今は違う。デクに追いつこうと手を伸ばした瞬間、焦った死柄木が攻撃を放つ。眩しい光に包まれた爆豪は、心象世界でオールマイトと対面。幼い頃から憧れのヒーローだったものの、デクとの関係もあり、素直になれたかったオールマイトに「サイン欲しかったんだよなぁ」と少し照れながら伝える爆豪の表情や声があまりにも優しくて涙腺が刺激された。 だが、次の瞬間に爆豪は吹き飛ばされ、彼の血で汚れたオールマイトのカードが無残にも地面にはらりと落ちる。その頃、爆豪の両親は気温の急激な変化を伝えるニュースを見ながら、「あの子雨嫌いなんだよねえ」と呟いていた。「Light Fades To Rain(光が雨に消える)」という悲しいタイトルがつけられた第149話。爆豪が「MVヒーロー」#ヒロアカMVPに輝く一方、視聴者からは「かっちゃん…嘘だよね…？」「あのかっちゃんが死ぬはずない」「無事でいてほしい」と心臓に大きなダメージを受けた彼の安否を気遣う声が上がっている。 ■文／苫とり子