ОSK日本歌劇団「レビュー in Kyoto」7月上演 楊&舞美 京都南座ラストステージ - もっともっと輝いて【後編】
ОSK日本歌劇団は7月13~21日、京都南座(京都市東山区)で「レビュー in Kyoto」(荻田浩一構成・演出)を上演する。同公演は8月の東京・新橋演舞場公演で同時退団するトップコンビ楊琳(やん・りん)と舞美りら(まいみ・りら)の南座ラストステージ。楊&舞美のトップコンビと舞美とともに娘役トップスターを務める千咲えみ(ちさき・えみ)、男役スターの華月奏(はなづき・そう)と翼和希(つばさ・かずき)が出席して行われた取材会の様子を【前編】(https://www.nara-np.co.jp/news/20240420044645.html )に続いてレポートする。 [写真]さよならショー「僧侶と紫陽花」の楊(左)と舞美=4月14日、大阪市中央区の大阪松竹座((C)松竹)
南座に立てる幸せ 今年、創立102年目を迎えたОSK。2007年11月に52年ぶりの南座公演が実現して以来、同劇場が改修工事のために休館していた期間を除くほぼ毎年、年に一度の公演を続けてきた。 京都の伝統的な街並みに立つ南座は400年余り前から現在の場所で、歌舞伎をはじめ、さまざまなジャンルのエンターテインメントを発信してきた。2007年からずっと南座公演に参加している楊は「南座には独特の空気感があり、歴史の重み、格を感じます。そんな南座に立たせていただけることは本当に幸せ」と話した。 楊はまた「南座公演は挑戦的な作品が多くて、とても勉強になりました」と振り返る。中でも特に印象に残っている作品として2008年「レビュー in Kyoto」第1部「源氏千年夢絵巻~輪舞曲~薫と浮舟」での白塗り化粧をあげ、「第2部は洋舞レビュー。白塗りから洋物、というのは初体験でした。幕間の30分休憩の間に一から顔を作り直すので、みんなで、てんやわんや。大変でしたが、とても楽しい思い出です」と話した。
舞美は南座のお膝元、京都市出身。入団2年目だった2011年「レビュー虹のおどり」第2部で半ズボンの衣裳で演じた少年ペペ役、2013年「レビュー in Kyoto」第1部のミュージカル「Love Traveler~幻の蝶を追って~」の蝶の役などを振り返り「どの公演も思い出深い…。お芝居が大好きになるきっかけも南座でした」と述べた。 それぞれのさよならショー 今年4月に大阪松竹座(大阪市中央区)で上演した「レビュー春のおどり」第2部の洋舞レビュー「BAILA BAILA BAILA(バイラ・バイラ・バイラ)」に、新たなシーンを加えて再構成する「レビュー in Kyoto」。千秋楽は11時、15時の両公演とも終演後にさよならショーがある。 取材会では「レビュー春のおどり」千秋楽に上演したさよならショーの印象についての質問もあった。 翼 私はさよならショーに盛り込まれた作品、全部、ご一緒させていただいたので、たくさんの思い出にひたりつつお稽古、本番と過ごさせていただきました。本番の舞台ですごく印象的だったのは、センターに立ってらっしゃる楊さんが誰よりも笑顔で、お客さまも皆さん笑顔で見てくださっていたこと。もちろん泣いている方もおられましたが、とにかくカラッとしていて。すごく爽やかな、さよならショーを体験させていただきました