ノボノルディスクの肥満症薬、中国で承認取得 最大の「肥満大国」
Andrew Silver [上海 25日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクは25日、肥満症治療薬「ウゴービ(一般名セマグルチド)」が中国で承認されたと明らかにした。 ウゴービが発売されるのは12カ国目、アジアでは日本に次いで2番目となる。 同社は3月、中国で承認された場合、まず自費購入者に焦点を当てると述べていた。 中国は太りすぎや肥満の人が世界で最も多いと推定されている。2020年の中国の公衆衛生調査によると、太りすぎの成人の数は30年までに5億4000万人に達すると予測されている。2000年比で2.8倍の増加となる。肥満の人の数は7.5倍の1億5000万人に急増すると見込まれている。 ノボノルディスクは中国での販売開始時期、価格、出荷量などに関するロイターの問い合わせに応じていない。 同社の糖尿病治療薬「オゼンピック」は21年に中国の承認を取得。昨年の中国での売上高は48億デンマーククローナ(6億9800万ドル)と倍増した。 しかし中国では肥満症治療薬の先行者利益を得られる期間は短い可能性がある。ウゴービとオゼンピックの主成分であるセマグルチドの特許は欧州と日本では31年、米国では32年だが、中国では2年足らずで切れることになっている。現地の医薬品メーカーはジェネリック医薬品(後発薬)の開発にしのぎを削っている。